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建通新聞社(神奈川)
2023/01/13

【神奈川】横浜市 東横線跡地、活用方針見直しか

 横浜市都市整備局は東急東横線廃線跡地の整備について、「歩行者中心の空間として再生する」とした活用方針の見直しを念頭に、予備的検討を開始する。東横線構造物の健全度調査とともに市民利用のニーズを把握し、新たなパブリックスペースとしての整備手法を考える。見直しの総合的な判断に向けた検討作業として「東急東横線廃線跡地整備事業基本計画検討業務」をオリエンタルコンサルタンツ(横浜市中区)に1891万円で委託した。納期は3月。
 業務ではまず、2014年度に「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」で位置付けた東横線跡地の整備方針や検討の条件、現在の土地利用や道路の状況などを整理し、歩行者ネットワークなど公共空間整備の必要性と評価に関する調査を行う。
 次に、ビッグデータを用いて跡地周辺の歩行者の動きを分析し、交通の実態を把握する。
 これらを踏まえて公共空間ネットワークや沿道環境の視点から活用ゾーニングを整理し、ネットワークの必要性を検証する。
 一方で鉄道構造物については未供用区間の構造物健全度を整理し、保守の優先順位、補修しない場合のリスクを判断する。劣化が進行した場合に必要な点検や補修、概算建設費や工期を算出し、目標とする耐震性能と補強方法を選定する。
 これらの成果を総合し、跡地の利活用や整備方針の見直しを判断する。

〜廃線跡地は1・8`〜

 東横線の横浜駅〜桜木町駅間は、みなとみらい線との相互直通運転の開始により、04年2月に廃線となった。跡地は横浜駅〜桜木町駅間の約1・8`。このうち桜木町駅〜紅葉坂交差点付近の約0・3`区間は歩行者空間として整備、供用している。横浜駅側は、浅山橋交差点〜高島町交差点の約90b区間について鉄筋コンクリート橋の撤去が必要と判断され、21年度から基礎を残した除却工事が進められている。
提供:建通新聞社