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建通新聞社
2023/02/03

【大阪】スイスパビリオン 最軽量のパビリオンへ

 スイス連邦は2月1日、2025年大阪・関西万博に出展するスイスパビリオンのコンセプトとデザインを披露した。「魅惑のスイス〜スイス・イノベーションの魔法の球体〜」をコンセプトに、五つの球体を埋め込んだデザインで、最も軽量かつフットプリントの少ないパビリオンを目指す。設計・建設・解体はニュスリ、マヌエル・ヘルツ建築事務所、ベルプラット・パートナーのチームによるプロジェクトが2段階の入札を経て落札した。
 建築家のマヌエル・ヘルツ氏は「空気のように軽い球体構造のパビリオンを設計した。展示スペースは全てリサイクルが可能な素材でできており、多くの人を引き付ける外観になっていると思う」と話した。
 パビリオンは、軽量構造で支持した空気膜構造。空気膜にはテフロンに似たリサイクル可能な高分子材料となるETFEを使用。非常に軽量な素材で、膜材料の総重量は400s以下となる。風や豪雨、地震に強いことも特長だ。
 パビリオンの総延べ床面積は900平方b。ショップやバー、事務所を設ける。展示スペースは300〜400平方bを占める。建築デザインには提灯や透光性のあるわら紙など日本の伝統的な要素を採用しているという。
 オフィスエリアは、鉄骨の支持構造を持つ木造のモジュール構造となり、床板には直交集成材パネルを使用する。屋上にはバーを設け、大きな円形窓から球体構造の展示スペースを見渡せる他、大阪湾の景観を楽しむことができる。
 環境に配慮した点では、▽展示エリアを1階に配置することで、エレベーターやエスカレーターを使った移動が不要▽展示エリアやオフィスエリアで自然換気が可能▽パビリオン外表面を藤の花などの植物で覆い、二酸化炭素を吸収させる▽建築や展示に必要な資材をほぼ全て日本で調達する―などを挙げた。