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建設新聞社
2023/02/10

【東北・山形】旧大沼は解体、済生館は現地改築/山形市七日町エリアの利活用

 山形市は8日に開かれた市議会全員協議会で、旧大沼本店や市立病院済生館を中心とした七日町エリアの利活用について、旧大沼本店は解体する方針を示した。エリアの具体的な整備概要を決定するため来年度から基本方針の策定に着手する。また、建設地の検討を進めていた済生館については、現在地で改築する方針も明らかにした。
 山形市七日町1丁目地内の百貨店・大沼本店は、2020年1月に自己破産し、同12月にRCおよびS造地下1階地上9階建て、延べ1万8153・37平方bの建物を競売により市の外郭団体である山形市都市振興公社が取得している。しかし、電気や空調設備の老朽化が著しく修繕費用が高額となる見込みから、解体する方針を固めた。解体時期については、現段階では未定。
 同市は、旧大沼本店および改築を計画している市立病院済生館や周辺ビルを含めた一帯の七日町1丁目エリアを中心市街地活性化の核となる区域に位置付け、民間事業者主体による再開発を計画。21年度末にサウンディング調査を実施し、クリニックやデイケアなどの医療・介護機能、スポーツジムなどの健康増進機能、カフェやショップなど商業機能、分譲・賃貸住宅などの居住機能などのアイデアが出された。
 来年度からは、事業エリアや基本方針を定めるため基本方針の策定を進める。策定に当たっては、市民や有識者を交えた検討委員会を発足して意見を求めていく。早ければ来年度中にも具体的な整備概要を決定する方針だ。
 また、現地改築することが決まった済生館は、現施設で診療を継続しながら、親水広場などがある敷地北側で新病院の建設を進めていく。21年度末に策定した基本構想では、新病院の医療機能部分の概算延べ面積は約4万8000平方bを試算している。早ければ来年度中にも、病院の具体的な規模や必要な諸室および設備などを盛り込んだ基本計画の策定に入り、具体的な整備概要を詰めていく予定。
 
 提供:建設新聞社