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建通新聞社(神奈川)
2023/03/30

【神奈川】東高島駅北C地区 23年度に基本設計着手

  【横浜】JR貨物(東京都品川区東五反田1ノ11ノ15)と三井不動産レジデンシャル横浜支店(横浜市西区高島1ノ1ノ2)は、土地区画整理事業が進む東高島駅北地区C地区に建設する超高層マンションについて、2023年度に基本設計を開始する。設計者は検討中。24〜25年度に実施設計を進め、25年度中の着工を目指す。高さ150〜180bのタワーマンション3棟を建設する他、機能の異なる3種類の広場「コミュニティ広場」「台場保全広場・歴史の広場」「健康の広場」などを整備する方針だ。早ければ29年度に供用を開始する。
 東高島駅北地区土地区画整理事業の施行区域は横浜市神奈川区神奈川1〜2丁目、千若町、星野町地内の約10・3f。うち約7・5fが組合施行、残りは横浜市施行となる。埋め立てや道路整備、宅地造成といった基盤整備は大成建設(東京都新宿区)が担当。貨物駅の東高島駅の北側、京急本線の京急東神奈川駅から約300bの場所にある。
 横浜市が都市計画マスタープラン全体構想で都心・臨海周辺部に位置付け、同地区の面的整備により、隣接するコットンハーバーやみなとみらい21地区などと「みなと交流軸」を形成する方針を示している。まちづくりのコンセプトは「多様な交流により持続するまち」。土地利用に合わせてA〜Gの6地区に分けて整備する。超高層マンションを開発するC地区では約2200戸の都市型住宅を供給するとともに、世代や国籍を問わず多様な住民が交流できる空間づくりを目指す。
 C地区の面積は約3・3f。C―1地区(敷地面積約1万1900平方b)で建設する建物の規模は地下2階地上49階建て延べ約9万3000平方bで、高さ165b。C―2地区(敷地面積約1万6300平方b)では、地階から低層階を共有するA棟とB棟を新築する。A棟が地下2階地上41階建てで高さ150b、B棟が地下2階地上50階建てで高さ180b。2棟合計の延べ床面積は約13万2000平方bとなる。
 18年の組合設立時には23年度の着工を予定していたが、基盤整備の延長に伴って2年延期していた。

台場保全など3種の広場

 今後の少子高齢化や人口減少を見据え、地区外も含めた住民がコミュニケーションを取り、サポート体制の構築や地域防災力の向上が求められていくと考え、多様な交流ができるオープンスペースを確保する。地区内には立地特性に応じ「コミュニティ広場」「台場保全広場・歴史の広場」「健康の広場」を整備。住民や来街者がニーズに合わせた活動ができるように配慮する。
 「コミュニティ広場」の面積は約3300平方b。交流活動の誘発をテーマとして地域のにぎわいや憩いの核とする。
 「台場保全広場・歴史の広場」は道路を挟んで隣接するF地区の広場と一体的に整備する。面積は合計で約4500平方b。1860年に勝海舟が設計、松山藩が築造した神奈川台場の遺構が現存する場所で、地区の貴重な歴史的資源と考え、歴史公園として保全していく方針だ。
 「健康の広場」の面積は約3000平方b。健康増進活動の誘発を整備コンセプトとして、運動を通じて多世代が交流する空間を想定する。
 この他、地区の外周には、ランニングコースや健康遊具を備えた「グリーンサークル」、運河沿いの眺望を楽しめる「つなぎの広場」などを整備する。

区画整理事業、23年度に龍宮橋撤去など

 東高島駅北地区土地区画整理組合が進める基盤整備を見ると、23年度は運河の埋め立てをはじめ、龍宮橋の撤去と護岸構築、新設橋梁の橋台設置などを推進。9月には龍宮橋撤去に伴い迂回(うかい)路の整備に着手する。
 12月以降に、都市計画道路栄千若線や区画道路、公園の整備や宅地造成を開始する予定だ。
 建築工事については、E地区で先行して東京避雷針工業(東京都中野区)の横浜支店新築工事など業務施設の建設が始まっている。
 C地区以外の地区の面積と導入する機能は以下の通り。
 A地区(0・9f)―健康・医療・福祉
 B地区(0・7f)―健康・医療・福祉
 D―1地区(0・5f)―商業・業務
 D―2地区(0・4f)―下水道施設
 E地区(0・8f)―業務
 F地区(0・6f)―公園・広場
 G地区(3・1f)―健康増進など
提供:建通新聞社