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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/04/20

【群馬】前橋市が最終処分場の整備計画

前橋市は、新設する最終処分場の基本計画をまとめた。小坂子町別所地内などの約8haを対象に、計画埋め立て量21万1000立方m規模のオープン型処分場を整備する。2023年度は地元調整を進め、24年度に基本設計の委託を予定している。その後、生活環境影響調査、実施設計、発注仕様書の作成などを進め、30年度から4年間で工事を行う計画としている。概算事業費としては約85億1000万円を試算した。
新設は、荻窪町と富士見町にある現在の最終処分場の残余容量がひっ迫していることから計画。基本計画の策定業務は20年度に八千代エンジニヤリング(東京都新宿区)へ委託しており、23年3月にまとまった。
建設予定地は窪地で、農地や山林となっている。処分場の埋め立て面積は約3ha、容量は21万1000立方mで計画。施設は埋立地本体の他、管理棟・浸出水処理施設、防災調整池、区画道路などの整備を予定している。
処分場の遮水工は2重の遮水シート構造を採用し、表面から2重の遮水シート、ベントナイト層、コンクリート、遮水工基板とする。
浸出水の処理能力は1日90立方m。浸出水道調整槽は容量1万3800uで計画している。処理水については、周囲の農業利水に配慮するため、最終処分場から南西へ約2600m、芳賀東部工業団地付近まで専用管を敷道路下に敷設し、五代川に放流する。
また、地下水への影響を監視するための地下水観測井戸も整備。場所は埋立地の上流部と防災調整池下流部となり、水質変動の指標にもなる電気伝導率を常時自動計測するシステムも導入する。
管理棟は、搬入および施設の管理を行うための事務室を配置する他、見学者用の研修室を整備。加えて、施設のバリアフリー化などにも配慮する。
搬入路は県道四ツ塚原之郷前橋線から安全にアクセスできるルートを確保。建設によって寸断される道路は、埋立地の北側に切り回し道路を設置する。
この他、造成した法面の植物被膜や緩衝緑地帯の配置、太陽光発電設備など再生可能エネルギーの活用も検討するとしている。
埋め立てが完了した後の跡地利用計画は、公園や多目的広場、運動場などの整備が見込まれており、今後地元の意向も踏まえて検討するとしている。
23年度は地元調整を進め、24年度から2年間で基本設計を作成。26〜27年度で生活影響調査を行い、28〜29年度に実施設計および発注仕様書の作成。30年度に工事を発注し33年度で完成させ、34年度の供用を開始する。
概算事業費は全体で85億1498万円を試算。内訳は◇埋立地=42億1600万円◇浸出水処理施設25億9798万円◇管理棟・道路・放流管など=7億1900万円◇設計・調査・測量・用地費等=9億8200万円−。