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北陸工業新聞社
2023/05/01

【石川】23年春の叙勲/細川斉氏が旭日双光章/「今後は建築全体のコンサルタントに」

 2023年春の叙勲受章者が29日付で発表され、石川県内の建設関連業界からは細川計画設計代表取締役の細川斉氏が旭日双光章に選ばれた。
 細川氏は長年にわたり建築設計監理業に従事し、石川県建築士事務所協会副会長等の要職を歴任。建築界の振興発展に貢献した。受章について、「ありがたいこと。長くやってきたおかげかな」と喜びの言葉を語った。
 「若い頃は新しい提案をどうだという風に示して、受け入れていただけるかなという感じで設計をしていたが、年齢を重ねるにつれ、コストが厳しい中で何が可能かなどと考え方も変わってきた」と話す。建物は後々残る物であり、技術者として恥ずかしくない建物を作ることを心がけてきた。「勝手な事はできないが、お施主さんの希望に沿いながら、自分の提案をどれだけ納得していただけるか、その辺りの厳しさもあったけれど、それが若い時は楽しかった」と懐かしむ。
 「今は新しい建物を建てるだけでなく、金沢町家再生など、古い物を残しながら、うまく利用していく時代になっている。そういう中で若い人が育ってくれたらうれしい」と期待する。
 これからは、建築全体のコンサルタントという立ち位置で、「分からない事があれば、小さな事でも相談に応じ、建築設計事務所ではこういう事を行っているとか業者を紹介するなど、一般の人へのアドバイザーやコンサルをやっていきたい」と抱負を語る。

 ほそかわ・ひとし 1952年生まれ。日本大学理工学部建築学科卒。東京の農村計画設計に勤務。帰郷して釣谷建築事務所に入所。1988年に独立し、細川計画設計を設立。現在、代表取締役。2013年5月から20年6月まで石川県建築士事務所協会副会長、16年5月から20年5月まで県建築士会副会長兼金沢支部長。15年に黄綬褒章受章。白山市在住。70歳。

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