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日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/05/12

【埼玉】伊奈町/新庁舎整備/基本計画を見直し事業費の縮小を図る

 伊奈町は新庁舎整備事業に関する工程を半年間延長し、基本構想・基本計画の見直しを行う。同事業は物価高騰などの影響により、基本計画を維持して事業を進めた場合に大幅に事業費を増額する必要が生じている。基本計画から施設規模などの再検討を行い、事業費の縮小を図る見通しだ。基本計画を修正した後、現時点では2023年度内の補正予算で事業費を措置する形を目指す。
 2021年度に策定した基本構想・計画段階では、新庁舎の規模は本棟を延べ床面積約9800u、別棟は約700uと想定。総事業費を約59億円と試算していた。23年度の当初予算へ事業費を計上する形を目指していたが、物価高騰などの影響から約14億円の費用増額が必要だと判明したため、当初予算での費用措置は見送っている。
 当初想定していた約59億円へ可能な限り事業費を近づけるため、基本構想・基本計画の見直しを図る。図書館や児童館などをはじめとする複数機能の複合化、DB(デザインビルド)方式による事業実施などの当初予定は極力維持しつつ、施設規模の縮小や効率的な空間活用などを通じて事業費を縮小する見込みだ。
 今後は6月に開催する新庁舎特別委員会で再検討後の方針を示し、委員から意見を募った上で方針を修正。9月以降の補正予算で事業費を措置する流れを目指す。新庁舎の供用は26年度を目指していたが、基本計画の見直しに約6カ月を充てるため、施設供用も半年程度ずれ込む見通しだ。