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鹿児島建設新聞
2023/06/06

【鹿児島】桜島火山対策の予算要望/避難道路、砂防・治山 着実に継続

 鹿児島、垂水、霧島、鹿屋の4市(議会含む)で組織する桜島火山活動対策協議会(会長・下鶴隆央鹿児島市長)は、火山対策について国や県等に対し2024年度予算に対する要望内容を固めた。要望項目数は新規1項目を含む計41項目。直轄による道路整備では、国道220号の牛根境防災の亀割峠防災等の避難経路、防災施設となる砂防や治山の着実な整備を継続して求める。また、防災営農対策で低コスト施設等の研究・開発などを新規要望する。

 主なものをみると、直轄による道路整備は、国土強靭化に向け牛根境防災(4.5km)を20年度から着手。土砂崩壊が発生すると大規模になる可能性が高く、橋梁5基で回避する。
 23年度は4億円の配分があり、1〜3号橋の予備設計に向けた手続きを開始した。橋長は現段階で624m〜904m。また、牛根境地区でいよいよ工事に着手する。
 亀割峠防災(2.3km)は21年度から着手。主な構造物は小廻橋(326m)と山間部のトンネル(745m)がある。23年度は1億8000万円を充て調査設計のほか敷根地区などの用地買収に入る。
 桜島島内の国道224号に対しては、噴石やがけ崩れによる被害が想定される箇所で災害防止対策や円滑な復旧対策についての調査研究を求める。
 桜島砂防の施設の中には、施工後数十年が経過したものもあり、護岸等の砂防設備に損傷が生じているため、改築で機能を確保。持木川流域と春松川流域等の砂防施設改築が25年度、有村川流域と持木川下流は26年度完成を見込む。
 桜島の降灰等による農作物被害の防止・軽減を図り、農家の経営安定と地域農業の健全な発展を推進する防災営農施設整備は、第17次(23〜25年度)を策定した。
 降灰等による被害の防止・軽減には多くの農業用施設・機械が必要だが、資材価格の高騰に伴い事業者の負担軽減を図るため、低コスト施設などの研究・開発や、既存事業の補助率見直し、価格上昇分の補填を新規要望する。


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