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日刊建設タイムズ社
2023/06/16

【千葉】防災拠点を軸に検討/佐久間小跡地利活用の方針/最短で24年度市場調査/鋸南町

 鋸南町は、佐久間小学校の跡地利活用に関し、「防災拠点施設」を中心に、祭礼の場やドクターヘリランデブーポイントとしての利用を含めて検討を進めていく。白石治和町長は、年度内に佐久間地区の区長と意見交換を行うほか、地元の若年層が多く所属する地元消防団との懇談会を行う予定とした。民間活力の導入を進めていく場合には、最短で2024年度にサウンディング市場調査を実施する。
 石井一・総務企画課長は、13日の6月定例議会一般質問で、竹田和明議員による質問に答弁。「近隣では、民間活力を導入し、防災拠点として施設整備を行った事例などもある。民間事業者の活用等も含め、話を聞いていきたい」との方針を示した。
 また、内田正司副町長は、体育館に関して「応急的な雨漏りなどの修理を行い、避難所としてだけでなく、多目的に使用できるよう、計画を検討していきたい」と述べた。竹田議員は「体育館は『巨大な空き家』として放置されている状況」と指摘した上で、「スピード感を持って、改修に積極的に取り組んでほしい」と要請した。
 佐久間小学校の跡地利活用の検討に当たっては、22年度に町民を対象としたアンケート調査などを実施。今後は▽まちづくりへの対応(行政)=総合的な政策判断に基づき、活用方法を検討▽地域の意向を踏まえた活用(地域)=地域の意向やニーズを把握しながら検討▽民間事業者等による活用(民間)=中長期的な視点に立ち、経済性や継続性を考慮し、民間事業者等の活用を積極的に検討――の3つの基本的な考え方から総合的に判断していく。
 佐久間小学校は人口減少に伴い、08年4月に勝山小学校と統合。同年3月末をもって遊休施設となった。
 跡地の所在地は上佐久間48。21年度改定の地域防災計画において指定緊急避難場所として位置付けられているが、体育館については20年7月に屋根の応急修理を行ったものの雨漏りが発生しているとともに、十分な耐震性を有していないことから、被災者を収容する避難所には指定されていない。
 跡地の利活用に当たっては、小学校跡地9064・43uに加え、隣接している佐久間幼稚園跡地1871uも対象とする方針。土地は町有地で、都市計画区域外に位置している。
 現存する建物は▽体育館=S造平屋、床面積626u、1977年10月建設▽旧・佐久間幼稚園園舎=補強CB造平屋、床面積376u、56年11月建設▽バーベキューハウス佐久間小学校=木造平屋、床面積123u、2018年3月建設。
 跡地を「防災拠点施設」とする場合、体育館を含めて利活用を図ることが想定される。体育館は老朽化や耐震性の不足が課題となっていることから、利活用に先行して大規模改修を行う必要がある。

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