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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/06/22

【群馬】榛東村は新井地内で複合施設建設へ

榛東村は新井地内で計画している給食センターと公民館機能を持たせた複合施設整備工事を7〜9月に建築、電気、機械の3分離で工事発注する。発注方式については現在も検討が進む。3件の工事はともに議会案件となり、現段階では9月議会での上程が想定される。予算は建設工事費と施工監理料合わせて約20億円、加えて、24年度の債務負担行為として30億4500万円を設定。合計で50億円超えの事業費となる。
複合施設は防災の中枢を担う公民館と、子供たちの健康を支え、災害時の食料供給基地となる学校給食センターの機能を持つ施設として整備する。
榛東中学校(新井598−1)のサッカーグラウンド東側、新井緑地公園の北側に建設を予定。2カ年で本体工事を行い、25年7月ごろからの供用開始となる。
新たな公民館はRC造平屋、床面積2300uで整備。整備内容はギャラリーホールを中心に、数種類の会議室や大規模な催事に利用できる多目的ホールの他、子育て世代が集える授乳室を備えたプレイルームや学習室、幅広い世代が利用できる創作室、ボランティア室を整備する。また、多機能トイレにはユニバーサルシートやベビーシート、ベビーベッドなどを併せて整備を行う。多目的ホールは約300人の入場可能な規模としている。
給食センターについてはS造2階建て、延べ床面積2000u。炊き立てのご飯を提供できる炊飯設備を設ける他、アレルギー給食に対応した調理室を設ける。災害時には応急給食の提供が可能な施設とする。また、食料を提供するための食器類や炊飯用の水を備蓄する倉庫も備える計画となる。
災害時には緊急車両や救援物資輸送車の駐車場としてのスペースを兼ね備え、防災備蓄品等を保管する防災倉庫の設置や、非常時にはマンホールトイレの設置にも対応した施設とする。公民館は避難所としての活用を想定した部屋の配置となっている他、非常用電源と太陽光発電設備を備える。駐車場は思いやり駐車場用5台分を含み157台分を予定する。
2018年度に榛東村まちづくり計画を策定し、20年度に村内団体代表者や大学教授などの有識者で組織した榛東村防災中枢機能施設建設委員会を設置し、新たな施設の提言を取りまとめ、設計に反映している。
建設にあたっては造成工事を22年度に岩崎建設(榛東村)が担当。基本設計業務は桂設計(東京都新宿区)、実施設計業務を山下設計(東京都中央区)がそれぞれ手掛けた。
現在の中央公民館は建築から50年が経過し、雨漏りなどが生じており、災害時の避難所機能を十分に果たせていない状況となる。学校給食センターについても建築から30年が経過し、調理設備の老朽化も著しい状態となっている。