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新建新聞社
2023/07/05

【長野】信濃町新病院の本体建設と地中熱7月中に公告

入札は地中熱8月、建設本体9月を予定
総事業費3.8億増え35.3億円の見通し
 信濃町は、町立新病院について建設(本体)工事と地中熱ボアホール工事を7月中に公告する。入札は地中熱ボアホール工事が8月中、病院本体工事は9月になる見通し。これらは7月4日の臨時町議会で、議員からの質問に町立信越病院の丸山茂幸事務長が説明して明らかになったもの。
 今後スケジュールは、議案可決後に町が検討委員会を設立し、入札方法(一括発注か分離発注かを含め)や参加資格、地域要件などを検討。担当は、現段階で方式などは未定としているが、1億円以上の案件は一般競争で行うとしている。工事の着工時期は、地中熱工事が9月上旬、新病院建設(本体工事)が10月上旬を目標に掲げている。
 町は2023年度町議会臨時会を7月4日招集し、信濃町立病院事業補正予算案(第3号)を上程した。建設改良事業で新病院整備事業費として既決定の8億9016.9万円に1億3068万円を追加、債務負担行為(建築・電気・機械工事)を補正前の19億8550万円から23億2000万円に3億3450万円増額する内容を説明し、同日可決となった。これにより今年度予算は10億2084.9万円となり、債務分は23億2000万円で、合計33億4084.9万円となる。
 今年度予算10億円余には本体工事費と地中熱関連工事、工事監理業務、コンサルタント料が含まれる。本体工事の次年度分は債務に含まれるが、地中熱と監理、コンサル料は次年度に別途必要となる。これらを合計すると「病院建設に関する総額は今年度当初に見込んでいた31億5000万円が、3億8000万円増え、最終的には35億3000万円の見通しとなった」と丸山事務長は本紙の取材に答えた。
 議事の中で、追加補正の理由として町側は、物価高騰を挙げ、鉄筋や鉄鋼の価格が上がっていることも説明した。議員からは、地中熱工事の補助金の削減についての質問も。町側は、理由として地中熱パイプの口径を小さくすることや円形を楕円形に形状変更し、掘削の量を少なくするなどにより、補助金が減額されたと説明した。
 新病院整備事業は、既存の信濃町立信越病院が老朽化のため、旧柏原小学校の跡地(柏原2466−1ほか)に移転新築するもの。本体棟(RC造2階建て、延べ床面積4458u規模)のほか機械室などの付属棟(延べ床面積約260u)、薬局なども設ける。設計はエーシーエ設計(長野市)が担当。25年6月の開院を目指している。