トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2023/07/05

【大阪】最新経審 大阪府内建築総合ランキング 

 建設業情報管理センター(CIIC)が公表している建設企業の経営事項審査(経審)結果のうち、売上高と建築一式の2カ年(または3カ年)平均完成工事高、評点Yに加え、八つの経営状況分析指標(※1)を基にした総合ランキングを独自に集計した。今回は、大阪府内に本社を置く主工種が「建築一式」の企業(全体1574社)で建築一式の完成工事高の元請け比率が50%以上の1096社を抽出(※2)。四つの項目でより上位にランクインしている企業の総合順位を見ると、トップは積水ハウスとなり、パナソニックホームズ、松建設が続いた。
 売上高、建築平均完成工事高、評点Yは経審結果にあるデータでランキング。八つの経営状況分析指標は経審結果にあるデータをそれぞれ100点満点で得点化して独自に算出した総合得点(800点満点)で順位を付けた。これら四つの項目でより上位にランキングされていることが総合的に優れた企業と判断した。
 積水ハウスは売上高が2位、完工高が3位、評点Yが6位と3項目でトップ10入り。経営状況総合得点も11位で上位に入っており、企業としての儲けと共に経営安定度も総じて高かった。パナソニックホームズは売上高、完工高、評点Yとも4位。松建設は完工高が10位、評点Yが2位、総合得点が7位の3項目でトップ10に入った。4位以下は鴻池組、生和コーポレーション、東レ建設、竹中工務店、昭和工務店、奥村組、ジェイアール西日本ビルトがトップ10入り。11位以下は南海辰村建設、松本組、KANSOテクノス、大和ハウス工業、鍜治田工務店、星光ビル管理、錢高組、野村建設工業、コーナン建設、サンヨーホームズまでがトップ20となった。

〜売上高と完工高、大和ハウスが2位以下引き離す〜

 売上高と建築平均完工高は、公共工事や民間工事の多くを受注し、一般にも知名度が高い大手・中堅ゼネコンや大手ハウスメーカー、大手企業のグループ会社が名を連ねた。両部門のトップはいずれも大和ハウス工業。売上高は4兆円、平均完工高は1兆円を超え、2位以下を引き離した。
 2位以下を見ると、売上高では積水ハウスが2位、竹中工務店が3位に入った。この他、パナソニックホームズ、奥村組、大和リース、鴻池組、ヤンマーアグリジャパン、近鉄不動産、淺沼組がトップ10を構成した。完工高では竹中工務店と積水ハウスの順位が入れ替わり、パナソニックホームズ、鴻池組、奥村組、淺沼組、大和リース、錢高組、松建設までが上位10社となった。
 経営状況について、評点Yは星光ビル管理、松建設、生和コーポレーション、パナソニックホームズまでが1300点台の高得点。KANSOテクノス、積水ハウス、ジェイアール西日本ビルト、生和アメニティ、ヤンマーアグリジャパン、東レ建設、昭和工務店、鴻池組、松本組、竹中工務店、奥村組、ビケンテクノまでが1200点台だった。

〜八つの経営状況を独自集計、650点以上のトップグループは7社〜

 経営状況総合得点(800点満点)は高いほど経営が安定しており、800点満点中400点以上で経営健全度が安定しているとみなす。今回調査対象とした企業では、700点以上はなく、699〜650点は7社、649〜600点は26社。599〜400点は607社、400点未満は456社だった。
 総合得点のトップ3は星光ビル管理、生和アメニティ、ジェイアール西日本ビルト。星光ビル管理はオフィスビルなど、生和アメニティはマンションなどの総合管理を手掛けており平均完工高は100位台だったものの、経営の安定度の高さで上位に食い込んだ。
 平均完工高10億円以上の企業で600点以上をマークしたのは松本組、生和コーポレーション、松建設、昭和工務店、積水ハウス、パナソニックホームズ、鴻池組、東レ建設、南海辰村建設、KANSOテクノス、森長工務店、東西建築サービス、ビケンテックだった。

※1 @純支払利息比率A負債回転期間B総資本売上総利益率C売上高経常利益率D自己資本対固定資産比率E自己資本比率F営業キャッシュフローG利益剰余金
※2 5月31日までにCIICのホームページで取得可能な企業

今回の「建築一式」に引き続き、土木一式、電気、管の各工種のランキングを随時掲載。経審結果の経営状況の分析は7月、1月の年2回、掲載する予定です。

取材協力・JME