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北陸工業新聞社
2023/07/07

【石川】国内初、耐海水性鋼を採用/北陸道新手取川橋リニューアル/中日本高速道路/小室社長が記者会見

 中日本高速道路は6日、金沢市神野町の同社金沢支社で小室俊二社長、森島貴代治支社長が「北陸自動車道新手取川橋リニューアル工事」について記者会見を行い、特殊工法の採用で老朽化した床版と橋桁を取り替えるほか、道路橋としては国内初となる新設主桁の外面に耐海水性ステンレス鋼を採用することを明らかにした。
 新手取川橋リニューアル工事は、開通から約50年が経過した北陸道小松IC〜美川IC間に位置する同橋を、老朽化したコンクリート床版だけでなく、橋梁橋桁も全て撤去し、新しい床版と橋桁に取り替えるもの。工事は新しい橋桁を渡した後、古い橋桁を撤去するもので、延長は上り線が547メートル、下り線が548メートル、幅員が橋梁部10メートル(有効幅員)×2となる。
 今回、特殊な工法を用いて床版と橋桁を取り替えるが、新設主桁の外面に耐海水性ステンレスの材料を採用し、耐食性と耐摩耗性を向上させる。上り線側の工事は来年4月までの予定で、その後約1年をかけて下り線側を施工。工事中は対面通行が続くという。
 小室社長は記者会見で「今回は橋を新設する場合と違って難しい現場であり、高速道路の通行に影響を及ぼさないようにどう技術的な課題を解決するか。業界や学識経験者と検討の場を設け、総合的に判断した」と述べたほか、森島支社長は「現場は河口で海にも近い。老朽化と雪対策、海風の影響などを考慮し、(橋桁を)コンクリート製からステンレス鋼に変更した。ステンレス鋼の採用は道路橋としては国内初」と語った。
 工事入札は2021年2月に実施され、104億6000万円でJFEエンジニアリング・ピーエス三菱JVが落札。工期は26年7月26日まで(1980日間)となる。
 記者会見では小室社長から同社の経営計画チャレンジX、北陸道リニューアルなども説明された。

hokuriku