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建設新聞社
2023/07/19

【東北・山形】東根市の北村山公立病院が新病院基本構想案

 東根市の北村山公立病院(山形県東根市温泉町2の15の1 組合管理者・土田正剛東根市長)は、新病院の建設に向けて基本構想案を公表した。延べ面積は約2万平方b、病床数は208床程度を想定。8月以降に基本計画関連業務を公告し、早ければ2025年度にも基本設計に着手する。今月31日までパブリックコメントを受け付けている。
 東根市街地北側の温泉町2の15の1地内にある北村山公立病院は、1973年に竣工したRC造5階建ての東棟とRC造平屋建てのリハビリテーション棟、91年に増築したRC造6階建ての西棟など延べ2万3879平方bで構成している。19診療科で300床の病床を有しており、地域の中核的病院としての役割を担っている。築50年で老朽化が著しく、医療環境の変化から施設構造を抜本的に見直す時期を迎えているなどの理由から新病院整備を検討する必要があると判断した。
 基本構想案では、新病院の考え方としてその役割と機能に▽急性期医療体制の充実と強化▽医療介護福祉の連携拠点の設置▽救急外来機能の充実▽急性期リハビリテーション医療などの充実▽災害発生時の対応力の強化▽新興感染症への的確な対応―などを挙げた。空調管理やWi―Fi利用などアメニティにも配慮、患者・職員の動線も効率性を考慮するとし、病床規模は入院患者数の減少ペースに対応して現在の許可病床数300床から208〜233床に減らした上で病床機能の継続を検討する。
 施設整備の基本方針としては、現時点での想定延べ床面積を2万平方bとし、バリアフリー採用、ZEB―Ready化など省エネ・再生可能エネルギー導入を意識する。候補地は現施設建て替えのほか▽交通アクセス▽土地利用計画▽土地状況▽まちづくり計画▽周辺環境▽工期・事業費▽災害対策▽その他特殊機能の継続―といった点を考慮しながら新規の建設地に移転新築する可能性も選択肢として検討し、基本計画策定・公表時に最終的な意志決定を行う。整備手法についても同じく基本計画策定に際して従来方式(設計施工分離)やDB、ECI、PFI各方式を比較検討し最終的な選択を行うとし、これらを具体化する基本計画策定については8〜9月にも関連業務を行う企業を一般競争入札または公募型プロポーザルで募集する方針だ。
 新病院整備の概算事業費は現段階で118億円を想定。今後の最短でのスケジュールは、今年10月にも基本計画策定を開始して2024年度半ばに同計画を公表。従来方式で整備を行う場合は25年度から26年度半ばまで基本設計、26年度半ばから27年度半ばまで実施設計、28〜29年度の2カ年で建設工事を進め、30年度の開院を見込んでいる。基本構想は医療開発研究所(東京都港区)が担当した。

 提供:建設新聞社