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建通新聞社四国
2023/07/21

【愛媛】松山市が松山駅交通拠点機能強化整備方針案

 JR松山駅周辺整備に伴い松山駅の交通拠点機能の強化を検討する松山市は、にぎわいや交流を生む駅まち空間の形成と一体的にバスターミナルを整備するバスタを目指し、JR松山駅の交通結節機能を強化することを盛り込んだ整備方針案をまとめた。7月12日に開催した第4回松山駅交通拠点機能強化検討会(委員長・羽藤英二東京大学大学院工学研究科教授)で市が示した。市は次回検討会で整備方針を決定し、事業計画の策定作業に入る。
 整備方針案にはこれまでの検討会での議論を踏まえ▽バスやタクシーなど交通モード間の接続(モーダルコネクト)の強化▽移動利便性・回遊性の向上▽伊予鉄道松山市駅とのアクセス強化など駅周辺地区の交通円滑化▽災害時などの帰宅困難者の受入など防災機能▽官民連携―を盛り込んだ。検討会は非公開で行われたが、委員からは「長距離旅行者が今後多くなるので、待合機能に空港のラウンジ的なものを」「大手町通りのにぎわい創出を」「利便性と併せ安全性も確保してほしい」といった意見が出たという。
 市は今後、国土交通省と歩調を合わせる形で次回会合を開き、整備方針を決定する。その後は事業主体をはじめ、整備内容、スケジュールなどを盛り込んだバスタ事業計画の策定作業に入る方針。策定時期は未定だが、国の事業認可を受ければ四国初の事業化となる。
 JR松山駅前周辺では、県が駅を中心とする2・4`の鉄道高架事業、市が約16・7fの土地地区画整理事業をそれぞれ進めている。昨年6月には市が駅周辺の全体像として駅前広場整備の完成イメージを公開。その中でバスタを想定した低層施設も広場に隣接して配置するなど、形を示しつつある。
 現状の検討範囲はJR松山駅東口駅前広場を含む駅に隣接した街区と、駅前の大通りとなる大手町通りを含めたエリアだが、市は松山ならではの特徴を生かすため、松山市駅や道後をはじめとする都市機能施設や観光拠点などとの連携も考慮しながら検討を進めることにしている。
提供:建通新聞社