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建通新聞社(神奈川)
2023/07/26

【神奈川】不二家 横浜センター店建て替え

 【横浜】不二家(東京都文京区大塚2ノ15ノ6)は、2号店として1937年に開業し、86年間営業を続けてきた「横浜センター店」を建て替える。店舗は8月20日に閉店。各種調査を行った上で解体に着手する。設計者・施工者、建て替え後の店舗の規模などは検討中としている。
 所在地は横浜市中区伊勢佐木町1ノ6ノ2の敷地554平方b。用途地域は商業地域で建ぺい率80%、容積率700%。最高高さは31bまで。関内駅から約300bで、商店街のイセザキ・モール沿いにある。新築に当たっては、壁面後退や外装デザインなどについて伊勢佐木町1・2丁目地区商店街振興組合街づくり委員会や横浜市と事前に協議する必要がある。
 解体する現店舗の規模は鉄筋コンクリート造地下2階地上6階建て延べ2909平方b。築80年を超え老朽化が進むとともに、耐震性が不足しているため建て替えることとした。

レーモンド設計のモダニズム建築が幕

 不二家は1910年に元町地区に1号店を開店した。22年には「横浜センター店」の前身となる「伊勢佐木町店」を出店したが関東大震災により焼失。バラックで営業を再開した。
 37年にようやく完成した現店舗はアントニン・レーモンドらが設計。創業者の藤井林右衛門が目指す味のデパート≠実現するため、ガラスブロックを活用した開放的なデザインとした。モダン・ムーブメントの歴史的・文化的重要性を記録するドコモモ・ジャパンに、戦前の貴重なモダニズム建築として評価されている。
 同社は建て替えに当たり、「当店の歴史を大切に継承しながら、未来へとつながる新しいコンセプトのビルを目指す」としている。

提供:建通新聞社