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秋田建設工業新聞社
2023/07/31

【秋田】公共土木施設被害額16.3億円/農地・農業用施設は13.4億円

 秋田市議会全員協議会が7月31日に開かれ、豪雨災害の被害状況などが報告された。公共土木施設被害額は16億3,000万円で、道路関係が97路線11億5,100万円、河川関係が14河川3億9,900万円、公園関係が22公園8,400万円。農林業被害額は26億6,000万円で、農作物関係が1,883ha8億5,400万円、生産施設等が90件7,300万円、農地・農業用施設関係が219カ所13億4,300万円、林業施設関係が72カ所3億9,300万円(7月30日時点)。

 公共土木施設被害のうち、道路関係では法面や路肩の土砂崩落など、河川関係では河道の閉塞や護岸の崩落など、公園関係では法面の崩落や泥の堆積などが発生。住家被害は添川や濁川の土砂崩れにより全壊2棟、一部破損2棟となっている。

 公共施設の被害では、東部市民サービスセンターで床上浸水が発生したほか、秋田駅東西連絡自由通路東側のエレベーター2基、エスカレーター1基が破損している。学校では小学校30校、中学校19校、高校等3校が被害を受けたほか、図書館3施設も被災した。このうち学校では床上浸水3校、法面のブロック崩れが1校となっている。

 水道の断水戸数は、上北手保多野地区で保多野ポンプ場が冠水し機能停止したため116戸(7月15日〜16日)、仁別地区では仁別浄水場の濁度が上昇し機能停止したため129戸(同16日〜19日)。山内地区の一部では、山内橋展添架管の流出により36戸(同15日〜27日)が断水した。また、下水道では広面汚水中継ポンプ場が水没して機能停止したため、7月15日〜17日にわたり約6,000世帯、13,000人に下水道の使用制限を要請した。

 災害ごみの処理では、7月18日から仮置場を旧空港跡地、広面近隣公園、御野場南部街区公園、拠点第一街区公園、潟中島第二街区公園、同19日から広面鬼頭街区公園と大住小学校グラウンドに設置し、25日からは旧空港跡地に集約している。

 床上浸水した家屋の消毒は7月30日時点、663件から申請があり、このうち130件を実施済み。県外の消毒事業者にも協力を要請し、26日から体制を強化している。

 市内では7月14日〜20日にかけて断続的に雨が降り続き、15日の1日だけで7月の月間平均雨量に匹敵する記録的な豪雨に見舞われた。太平川や旭川の氾濫・増水により広面、東通、南通、楢山地区などで床下浸水や床上浸水の被害が発生した。
 今後、今月中に市議会臨時議会が招集され、大雨関連の補正予算案が上程される予定。

提供:秋田建設工業新聞社