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鹿児島建設新聞
2023/08/02

【鹿児島】鹿児島市のスタジアム問題/撤去費用 今後の検討課題

 鹿児島港本港区の北ふ頭で旅客ターミナルや1号・2号上屋を撤去した跡地の配置案が示された多機能複合型スタジアムの問題で1日、下鶴隆央鹿児島市長が定例記者会見で見解を示した。撤去費用の問題について本紙記者が質問し、「必要な費用をオール鹿児島の枠組みでどのように分担するかは今後の検討課題」と明言を避けた。また、「今月から本格化する県の利活用検討委員会で北ふ頭をエンターテインメントゾーンと位置付けてもらえるようしっかりと説明、全力を尽くす」、「スタジアム基準はJ1基準を考えている」と意気込みを述べた。
 北ふ頭にこだわる理由を聞かれた下鶴市長は「港湾機能としては活用されているものの、中心市街地に隣接する一等地でありながら、市民や観光客の憩いの場、にぎわいのエリアとしては活用されてこなかった」と説明。
 今後の方向性は「人口減少時代において、若者や観光客から選ばれるまちづくりのためには北ふ頭の活用が重要と考えている。さらに、そこを活用していくのが今だということを訴えたい」と力説した。
 また、「北ふ頭でスタジアムの整備が物理的に可能なことや港湾機能を維持できるということを示していく必要もある。前提として、港湾関係者の意見を聞きながら、どれくらいの規模等が必要なのか協議したい」、「年内にもゾーニング素案が示されるスケジュールを考えると、港湾機能が維持できる市案を県に提案したい」と解説。
 このほか、本港区エリアのグランドデザインとなっている年間365日にぎわう拠点を形成する開発コンセプトとの整合性が図れないことについては、「多機能複合型施設にどのような機能を盛り込むかが課題」とした。
 今後の各種調査については「県の利活用委員会から求められる中で不足するものは行いたい」と説明した。


■22年度一般会計決算(速報値)
 健全財政を維持

 定例記者会見では、2022年度一般会計歳入歳出決算(速報値)を公表。21年度と比べ歳入は109億4600万円減の2970億4700万円、歳出は94億3000万円減の2879億7000万円となり、90億7700万円の黒字。23年度へ繰り越した24億8600万円を差し引いて、実質収支は65億9100万円の黒字を堅持。下鶴市長は「コロナ禍で厳しい状況だったが、健全財政を維持した」と語った。



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