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北陸工業新聞社
2023/08/03

【福井】坤櫓と西側土塀整備に期待/福井城の復元をすすめる会/第22回総会開く/第37回研修会も

 福井城の復元をすすめる会(吉田純一会長)の第22回総会は7月30日開かれ、坤櫓と西側土塀の復元にむけた県の動きを歓迎し、福井城址公園整備に対する理解を広める2023年度の事業計画などを了承した。会場は、福井市宝永の県国際交流会館で=写真上下。
 冒頭、吉田会長に続いて、名誉会長の栗田幸雄氏と、名誉顧問の酒井哲夫氏も挨拶。坤(ひつじさる)櫓の具体化は、20年来の運動の成果とし、一方で内部構造の詰めなど、設計上の課題も指摘した。県未来創造部新幹線・交通まちづくり局交通まちづくり課の田辺毅主任が復元事業の現状と方向性を報告した。
 23年度は、会として県の動向を注視し、寄付募集に対応するほか、関係機関・団体と連携し協力。ホームページやSNSを更新し、福井城の復元と城址公園整備に対する理解を広める。会員増も進めたい考え。総会後は、研修会を開催。テーマは「葵城思慕!お話と演奏会」。講師は、酒生地区の歴史語り部の櫻川幸夫氏と、尺八演奏家の道場岳富氏が務め、福井城はかつて「葵(あおい)城」と優雅に呼ばれていた史実を紹介した。

県から事業報告
・坤櫓は本丸南西角に建てられた高さ約16メートルの櫓
・築城当時は二層だったが、1669年の大火で焼失後、三層の櫓に建替え
・同じく建替えられた巽櫓とともに、明治初期まで存在
・22年度に実施した史料・文献調査により、坤櫓の形や向きを古写真から確認 坤櫓は幕府役人や藩主による城下の物見のほか、書物の保管場所としても活用
・23年度6月補正予算で基本設計費を計上 基本設計や石垣調査を行う
・坤櫓の見える化 櫓の大きさを実感できる「見える化」イベントを企画中(福井工大の学生がアイデアを提案)
・寄付金の募集 櫓の復元を応援する仕組みを検討中
・石垣の常設ライトアップ 灯りに照らされた石垣を演出し、魅力的な空間を創出 23年3月から西面石垣で実施 24年3月までに石垣全周で実施予定
・福井城セミナー 今秋、福井城等に関するセミナーや城歩きを予定 北陸新幹線開業にあわせ城址周辺でボート体験やお茶会などイベントを開催

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