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滋賀産業新聞
2023/08/07

【滋賀】草津栗東行政組合 新火葬場の整備

 草津栗東行政事務組合(栗東市安養寺1丁目13―33)はこのほど、「仮称・草津栗東火葬場整備基本計画案」を公表した。
 今月末までパブリックコメントを募集しており、集まった意見を計画に反映したうえで9月末ごろまでに計画を策定する。その後、必要手続きを進め、12月頃にはPFIを想定した事業者選定へと進めていく考えだ。
 具体的な施設内容を見ると、栗東市小野地先の敷地2万0529・79平方b内に、エントランスホール・炉室(人体炉6基、動物炉1基)・霊安室・事務室・会議室・ロビーなどを含む、計約2600平方bの火葬場を建設する。概算事業費は、施設整備費約29億6000万円、維持管理・運営費(15年)約18億8000万円を予定。
 施設整備の基本方針は、葬送の場としてふさわしい落ち着きのある施設づくりとして▽多様な生態系維持と管理に配慮した造成林等による修景を図り、緑に囲まれた落ち着いた葬送の場を構築する▽自然光を積極的に取り入れ、内装に自然素材を用いるなど静かで落ち着いた中にも明るく温かみのある雰囲気を確保する▽簡素化・多様化する葬送に対応可能な空間整備や運営を目指し、将来にわたって会葬者のニーズに応えられる施設計画とするとし、安心して利用できる人に優しい施設づくりとして、▽明快なゾーニングと動線計画により会葬者にわかりやすく使いやすい施設とする▽遺族と会葬者のプライバシーを確保した告別と収骨の場と待合空間を用意する▽ユニバーサルデザインを採用し、高齢者をはじめ全ての会葬者が安心して利用できる施設計画とする▽高齢者や車いす利用者などあらゆるものが利用する施設であるため移動負担を軽減するなど機能の向上を図る―といった考え方を示した。
 事業スケジュールは、25・26年度の2ヵ年で造成工事を完了させることに加え、基本設計・実施設計も並行して取りまとめる。26・27年度の2ヵ年を建設工事期間とし、28年3月からの供用開始を目指す方針だ。
 草津市では、昭和55年度に供用された市営火葬場が稼働しているが、施設の老朽化に加え需要増加による火葬能力超過が予想されている。栗東市は、火葬場が未整備で草津市営火葬場や野洲川斎苑等の近隣火葬場に今なお頼っている。これらの状況を踏まえ、草津市と栗東市は18年度に火葬場整備基礎調査業務を行い、20年度には2市共同で火葬場を整備する方針を表明。これらの経緯と基礎調査の結果を踏まえ、新火葬場整備の基本計画案がこのほど策定したことから今回内容を公表した。

提供:滋賀産業新聞