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建設経済新聞社
2023/08/08

【京都】商業集積ガイドプラン見直し 竹田駅周辺など商業・業務集積

 京都市は、商業集積ガイドプランの見直しを計画。市民等から意見を募るパブリックコメント等を経て、12月の施行を目指す。
 商業集積ガイドプランは、商業集積の現状や地域の特性を考慮して、商業とまちづくりの観点から市内を7つのゾーンに区分し、それぞれの地域特性に応じて、小売店を新たに設置する際の店舗面積の上限の目安(「1000u」から「上限なし」まで)を設定し、商業施設の適正な配置を図るもの。
 建築物の高さや容積率を緩和する都市計画見直し(4月25日施行)を踏まえ、商業集積ガイドプランを見直すにあたり、商業集積審議会(7月10日、8月7日)で見直し案の審議を進めた。
 見直し案の主な内容をみると、〈@梅小路公園北側〉は、対象の近隣商業地域(準工業地域から変更)について、現行の「生活環境保全・共生ゾーン(既成市街地内準工業地域)上限1000u(幹線道路沿いは3000u)」から「その他の商業系地域(上限3000u)」に変更する。
 〈A五条通の沿道(JR丹波口駅〜西大路駅)〉は、対象の商業地域(準工業地域から変更)について、現行の「職住共存ゾーン(上限1000u)(幹線道路沿いは3000u)」から「その他の商業系地域(上限3000u)」に変更する。
 〈B国道171号〜祥久橋の道路沿道〉は、祥久橋西詰付近の対象の準工業地域(第一種住居地域から変更)について、現行の「生活環境保全・共生ゾーン(住居系)上限1000u(幹線道路沿いは3000u)」から「産業機能集積ゾーン(郊外エリア)(上限3000u)」に変更する。
 〈C京都駅東南部(河原町通以東エリア)〉は、JR線沿い(北側)、九条通(南側)、鴨川(東側)、河原町通(西側)に挟まれた対象の近隣商業地域(第一種住居地域及び第二種住居地域から変更)について、現行の「生活環境保全・共生ゾーン(住居系)上限1000u(幹線道路沿いは3000u)」から「その他の商業系地域(上限3000u)」に変更する。
 〈D京都駅東南部(河原町通以西エリア)〉は、八条通付近(北側)、九条通付近(南側)、河原町通付近(東側)、竹田街道付近(西側)に挟まれた対象の商業地域(準工業地域から変更)について、現行の「生活環境保全・共生ゾーン(既成市街地内準工業地域)上限1000u(幹線道路沿いは3000u)」から「その他の商業系地域(上限3000u)」に変更する。
 〈E向島エリア〉は、対象の第一種住居地域(第一種中高層住居専用地域から変更)について、現行の「指定なし(白地)」から「生活環境保全・共生ゾーン(住居系)上限1000u(幹線道路沿いは3000u)」に変更する。見直しの考え方として、これまでの厳しい制限を一定緩和し、居住環境を守りながら、利便性を高める。居住環境の継承と職住の近接を図る。
 〈F京都駅南部(十条通以北の幹線道路沿道)〉は、▽幹線沿いに新しい土地の動きを作りながら、新たなオフィス・ラボ機能の集積地をダイナミックに形成するため、働く場やそこで働く人の利便につながる機能の誘導に向けた見直し▽地下鉄周辺を中心にランドマーク的な施設が集積し、特にエリアの都市機能の「顔」となる交差点の角地から、通りに向けて賑わいや活動が一体的に創出されるよう見直し。
 〈G竹田駅周辺1、竹田駅周辺2〉について、竹田駅周辺1は▽交通結節点としての機能を活かし、近隣のくいな橋周辺のまちづくりとも連携しながら、商業・業務機能などを集積するため、見直しを行うことにより、南部創造の新たな拠点づくりを進める。竹田駅周辺2は▽拠点形成と併せて、幹線沿道と一体的に利便性の高い良質な居住環境の充実を図るため、暮らしに不可欠な生活サービス機能の維持・向上に向けた見直し。
 用途地域が近隣商業地域に見直されることを踏まえ、くいな橋東側について「産業機能集積ゾーン(らくなん進都・商業系」(上限8000u)に見直す。
 〈H東部方面外環状線沿道1(地下鉄山科駅〜椥辻駅)は、▽アクセスの利便性を活かし、幹線沿道を中心に新たな魅力の創出や活力の向上に資する多様な都市機能や、若年・子育て世帯のニーズに合った居住環境を創出するとともに、まちに暮らす人々が行き交い、安心・快適で歩きたくなるような賑わいと潤いのある都市空間を形成するための見直し等。
 東部方面外環状線沿道2(地下鉄椥辻駅、新十条通)は、▽稲荷山トンネルの無料化により、市内中心部や南部方向等へのアクセス性が高まっているエリアであることから、幹線沿道を中心に新たな魅力と活力の創出に資する多様な都市機能を集積するため見直し。
 東部方面外環状線沿道3(地下鉄椥辻駅〜醍醐駅)は、▽アクセスの利便性を活かし、幹線沿道を中心に新たな魅力と活力の向上に資する多様な都市機能や、若年・子育て世帯のニーズに合った居住環境を創出するとともに、まちに暮らす人々が行き交い、安心・快適で歩きたくなるような賑わいと潤いのある都市空間を形成するための見直し等。
 東部方面外環状線沿道4(地下鉄醍醐駅〜六地蔵駅)〉は、▽新たな価値や賑わいの創出に資する多様な施設の立地を促進し、将来にわたり醍醐及び市全体の魅力・活力を高めるための見直し。
 〈I市街地西部工業地域〉は、西京極駅の北東エリアにおける住工共存の進展も見据え、工場やオフィスの集積を図ることと併せて、良質な住宅や生活に身近な商業施設などの充実を図るための見直し。
 〈J桂川・洛西口駅周辺(久世橋通、国道171号)〉は、▽市及び隣接市の双方における定住人口の求心力となる駅周辺の暮しを支えることはもとより、南部創造のまちづくりが先導されるらくなん進都のまちづくりの進展を見据え、オフィスや住宅など多様な機能を適切に配置するため、住宅や働く場のほか、そこで活動する利便や企業の生産性につながる機能の誘導に向けた見直し。
 〈K淀駅周辺〉は、▽娯楽・レクリエーション機能や、大阪方面への利便性を活かしつつ、駅周辺の土地区画整理事業や、隣接市町における職住近接などの新しいまちづくりの進展に合わせて、駅周辺の商店街などの商業機能が充実し、住環境とも調和しながら働く場の立地を促進するための見直し。
 今後は、見直し案について、9月中旬から約1ヵ月、パブリックコメントを行い、11月にガイドプラン見直しに関する答申案を検討し、答申を経て、12月の施行を目指す。