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建通新聞社四国
2023/08/08

【愛媛】愛媛県の新紫電改展示館設計 遠藤克彦に

 愛媛県は、プロポーザル方式により設計者の選定手続きを進めていた「紫電改展示館設計業務」について、委託先を遠藤克彦建築研究所(東京都中央区)に特定し、7月27日付で契約手続きを行った。契約額は税込み5031万8400円。2024年度の工事発注を目指し、24年3月31日までの履行期限で作業を進める。
 愛南町にある南レク第3号公園(馬瀬地区)の再編整備(23〜28年度)の一環で「紫電改展示館」を建て替える。世界にわずか4機しかなく、国内に唯一現存する貴重な紫電改の魅力を生かした公園として、久良湾(紫電改の発見場所)の眺望をセットに、恒久平和の大切さを伝える公園に再編する。
 現在の展示館は1980年7月に竣工した鉄骨造平屋一部2階建て延べ364平方bの施設。耐震対策が必要な上、展示後長期間が経過し、貴重な展示資料の保存状態に課題があることなどから、今年3月に取りまとめた基本方針を基に建て替える。
 基本方針によると、新展示館は、紫電改実機をメインに展示し、施設の一部を屋上テラス化するなど展望スペースを持った久良湾を望むことのできる施設とする。遠足や修学旅行の選択先として、教育効果の高い見学を提供できるよう、大型バスによる来館者の受け入れが可能な施設とし、学習やイベント開催スペースとなる会議室(40人程度)を設ける。施設内にトイレも整備する。
 延べ床面積は729平方b程度。構造など詳細は今後行う設計業務や検討委員会の中で固める。設計業務では建物設計の他、展示設計、既設解体設計などを行う。
 順調なら23年度末に設計を完了させ、24年7月から新築、解体、外構などの整備を順次進める。今のところ24〜25年度に新築工事、25年度下半期に既設解体、26年下半期に外構など行う計画。所管は土木部都市整備課。
 県は予定事業費を3億8300万円以内(税込み・本体建設工事、電気設備工事、機械設備工事、展示用什器を含み、駐車場整備、外構工事、解体工事は含まない)と見ている。
 一方、南レク公園の再編整備については、紫電改展示館の改築に合わせ、進入路となる仮設道路の整備と展望タワーの解体工事が計画されている。こちらは愛南土木事務所が所管し、現在設計中。順調なら8月下旬にも仮設道路の設計を終え、早期の工事発注を目指す他、新紫電改展示館完成後の26〜27年度で展望タワーを解体することにしている。周辺整備も合わせ28年度の事業完了予定。
提供:建通新聞社