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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/08/23

【群馬】県館林農村整備センターは野辺地区でほ場整備


県東部農業事務所館林農村整備センターは館林市野辺町を中心に、千代田町萱野と明和町大輪の一部を受益地とする野辺地区でほ場整備を計画している。事業は2023年度から28年度の6カ年で予定し、事業費は16億5300万円を見込んでいる。今後は24年度から28年度の間で工事を分割し、順次発注していく見込み。工事箇所の分割数については未定で、予算の割り当てや現地の状況に応じて発注ロットを決める方針。
23年度は実施設計を藤和航測(前橋市)、換地計画を野辺土地改良区(再委託、群馬県土地改良事業団体連合会)がまとめ、順調に進めば24年度から工事着手を予定する。
ほ場整備の実施により、生産基盤条件を改善して、担い手や農業生産法人への農地集積を促進し、生産性の向上と担い手の安定経営および地域農業の振興を図る。野辺地区は、米麦と野菜(キュウリ等)を中心とした営農が盛んな地域。同地区は、明治後期から大正初期の富永村外四ヶ村耕地整理組合事業により耕地整理が行われたが、ほ場は狭小で分散しているほか、農道は狭く用排水路も老朽化が進行している。また、農業従事者の高齢化により遊休農地や耕作放棄地が顕在化し、さらには、意欲ある農業者の生産拠点の流出も懸念される。
同地区での事業範囲は73・2ha。整地工58・5haに併せ、道路工8600m、用水路工6000m、排水路工7500mおよび暗渠排水51・7haを予定している。道路工はアスファルト舗装および砂利舗装により全幅5mで整備する。用水路工は300o〜800o×200o〜490oのベンチフリュームを用い、排水路工は300〜1200o×300〜1000oの排水用U字溝を使用する。暗渠排水は素焼土管φ75oで計画している。
20年度から22年度は基礎調査、基本設計を実施。22年度はこのほかに地区界測量などを藤和航測が行った。
農業競争力強化農地整備事業(経営体育成型)によるほ場整備として実施。同地区では、多面的機能支払交付金の活動組織である「野辺地域資源保全会」も積極的に本事業の推進に取り組んでいる。7月に資源保全会を母体として「野辺土地改良区」が認可され、8月22日に設立総会が開催された。また今後は、スマート農業(自動給水栓)や田んぼダムの導入に向けた検討を重ねていくとしている。