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日刊建設タイムズ社
2023/08/24

【千葉】RC+Sのハイブリッド/山下の基本設計を中間報告/市原市 庁舎強靭化検討委員会

 市原市は23日、第11回庁舎強靱化対策検討委員会を市役所議会厚生棟1階第4委員会室で開き、山下設計による庁舎整備基本設計について中間報告を行った。基本設計における新庁舎などの概要は▽新庁舎=RC造+S造(ハイブリッド構造)基礎免震構造6階(塔屋1階)建て、建築面積約2759u、延べ床面積約1万4300u、最高高さ約30m▽上総テラス(屋外デッキ、屋根付き連絡通路、利便施設)=S造2階建て、建築面積約1230u、延べ床面積約300u、最高高さ約10m▽大型公用車車庫=S造平屋、建築面積約720u、床面積約700u、最高高さ約6m。山下設計は、9月までに基本設計を取りまとめた後、12月20日までに発注準備支援を行う予定。
 整備手法については、デザインビルド(設計施工一括発注)方式を検討している。
 全体コンセプトは「歴史資源や産業基盤を生かし、持続可能な発展を続けるまちづくりを支える庁舎」「国分寺中央公園と続く、市民が気軽に立ち寄れ、職員の多様な環境をつくる公園のような庁舎=v「社会的動向を踏まえた、全国有数のエネルギー産業都市 市原市の環境への先進的取り組み」。
 具体的な取り組みとして▽市民が気軽に立ち寄れる、待ち時間も快適な魅力的な場の提供=公園と一体的な広場の配置、約270台の来庁者用駐車場の整備▽ユニバーサルデザインの徹底=車いす使用者や子ども連れなどに配慮した施設計画▽いこい・うるおい・市原らしさが表現された空間づくり=木材の使用推進▽建物構造について、強靱化持続性の確保=基礎免震構造の採用、非常用発電機の採用▽復旧、復興活動の場の提供=新庁舎と第1庁舎を2階の屋根付き連絡通路でフラットに接続▽持続可能な庁舎整備=屋上の一部への太陽光発電パネル30kW分の設置――などを挙げている。
 平面計画では、主に▽1階(協働・交流、窓口エリア)=執務エリア(税務系窓口)、協働・交流ラウンジ、コンビニエンスストア、銀行・ATM、総合窓口、メインロータリー(車寄せ)、車いす利用者駐車スペース▽2階(協働・交流エリア)=会議室、カフェテラス、情報ギャラリー、おやこでスペース(子育て支援)、協働・交流ラウンジ、福利厚生諸室▽3階、4階(執務エリア)=3階執務エリア(教育・環境系執務スペース)、4階執務エリア(総務系執務スペース)、協働・交流ラウンジ、だれでもトイレ▽5階、6階(議会エリア、協働・交流エリア)=議場、議会事務局(5階)、委員会室・全員協議会室(5階)、議員控え室(5階)、応接室・会議室(5階)、議会図書(6階)、傍聴席(6階)、主要機械室(6階)――が示されている。
 断面計画の特徴は、基礎免震構造、防災半島台風被害を教訓とした風水害対策、屋根付きの連絡通路による庁舎間連携促進、RC造+S造のハイブリッド構造、9・6mグリッドによる規格化・ユニット化、3層構成の機能別窓システム、メンテナンスバルコニーなど。
 駐車場は、来庁者用288台(うち思いやり駐車場84台)、車いす使用者用12台、公用車用155台(うち大型公用車用15台)、職員用32台、職員用245台。駐輪場は、バイク28台(来庁者用14台、職員用14台)、自転車180台(来庁者用40台、職員用140台)を確保する計画。
 鮎川二郎委員長(千葉商科大学名誉教授)と上野武副委員長(千葉大学名誉教授)から、敷地中央部に整備するいこいの広場について、活用方針を明確化すべきとの指摘があった。
 建設敷地は、国分寺台中央1―1―1の市役所敷地内。敷地面積は4万3791・75u。
 既存庁舎は▽第1庁舎(防災庁舎)=4階建て、延べ床面積8592u、2018年竣工▽第2庁舎(旧・本庁舎)=地下2階地上10階(塔屋2階)建て、延べ床面積1万8827u、1972年竣工▽議会厚生棟・エネルギーセンター=4階建て、延べ床面積4508u(議会厚生棟3745u、エネルギーセンター763u)、72年竣工▽新議会棟=4階建て、延べ床面積1098u、88年竣工。
 第1庁舎を除き、耐震性能不足、建物・設備の老朽化が課題となっている。k_times_comをフォローしましょう
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