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建通新聞社
2023/09/05

【大阪】万博協会 タイプX興味ある国は5カ国 

 2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長=写真=は9月1日、大阪市内で開いた定例会見で大阪・関西万博の準備の進捗状況などについて説明し、建設が遅れている参加国のパビリオンを万博協会が建てる提案に対し、5カ国が関心を示していると述べた。
 建設の遅れが指摘されている海外参加国のパビリオンについて、万博協会は「タイプXパビリオン」を提案。プレハブ工法をベースとしたパビリオン本体を万博協会が発注・整備し、参加国が内外装のデザイン・施工を手掛ける。
 万博協会は参加国に対し、8月末までにタイプXの採用要否の回答を求めていたが、さらに期限を約2週間延ばし、タイプXパビリオンについて精力的に情報提供することで現実的な決断を促す方針だ。
 海外パビリオンの建設遅れについて、石毛事務総長は、「昨年度から参加国には日本の建設事情の厳しさを伝えてきたが、十分な効果を得られなかった」と危機感をにじませ、「(各国の進捗状況に合わせた対応を)つぶさに見る機会があればよかったのかもしれない」と振り返った。
 7月中旬の会見では、年末までに着工すれば開幕に間に合うとの見方を示していたが、「ケースごとに状況は違う。建設市場がひっ迫していることを考えると、参加国には一刻も早く設計を完了させ、着工してほしい」と話した。
 参加国56カ国のうち、施工者が決まっているのは8月末時点で13カ国のみとなる。
 また、8月31日に総理大臣官邸で行われた関係者会合では、政府主導で万博準備に取り組むことが確認された。また、万博会場建設費1850億円についても内容を精査するよう指示があった。資材高騰や人手不足などによる上振れが心配される中、今後建設費が増える可能性について石毛事務総長は「現段階で見通しを述べるのは適当でない」と明言を避けた。