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建通新聞社四国
2023/09/15

【愛媛】新紫電改展示館概要案など示す 検討会が整備計画 

 国内で唯一現存する旧日本海軍の紫電改を展示している「紫電改展示館」のリニューアルに向けた検討委員会(第2回)が9月7日に松山市内で開かれた。公募型プロポーザル方式による設計者決定後初めての開催。設計者の遠藤克彦建築研究所(東京都中央区)の遠藤克彦代表が新しい展示館の概要案などを説明し、本格的な議論を始めた。意見交換は非公開で行われたが、委員会では観光と教育分野の委員の意見などを踏まえつつ計5回検討を重ね、整備計画を取りまとめる。
 遠藤代表は設計プロポーザル時の企画内容を基に施設概要案を説明。規模は鉄筋コンクリート一部木造2階建て延べ約730平方bとし、梁には愛媛県産材を利用する。上空から見た外観は正三角形で、機体を久良湾を望むように展示する。また屋内へは2階から入場し、スロープを設けてさまざまな角度や高さから見ながら1階の機体近くまで接近し鑑賞、そして2階から退場できるよう一筆書きの動線を確保するとした。
 遠藤代表は「かつて飛んでいた空と引き上げられた実機、発見場所の久良湾の三つを同時に眺められる場所として設計した」と設計コンセプトを紹介。「まだまだたたきの案。今後いろいろなご意見をいただきながらこの地域特有の気候や条件なども織り交ぜ、展示計画も含めて形にしていきたい。実機を見て歴史や恒久平和について学べる場にしたい」と語った。
 事業は愛南町にある南レク第3号公園(馬瀬地区)の再編整備(23〜28年度)の一環で展示館を建て替える。順調なら23年度末に設計を完了させ、24年7月から新築、解体、外構などの整備を順次進める計画。所管は土木部都市整備課。
 10月には第3回会合を開催。展示計画案を事務局が説明し、意見聴取を行う予定。
提供:建通新聞社