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北陸工業新聞社
2023/09/28

【新潟】強靱化に向けた事業推進を/橋建協と整備局が意見交換

 一般社団法人日本橋梁建設協会と北陸地方整備局の2023年度意見交換会が26日、新潟市中央区のアートホテル新潟駅前で開かれ、未来を守る強靭化事業の推進へ長期安定的な鋼橋の採用と発注などを要望した。
 この日は協会から川畑篤敬会長(JFEエンジニアリング取締役)をはじめ、川上剛司副会長(IHI常務執行役員)や川田忠裕副会長(川田工業社長)ら、整備局から遠藤仁彦局長、信太啓貴企画部長、武藤聡道路部長らが出席した。
 開会に先立ち、遠藤局長が国土交通省が公表した道路メンテナンス年報(22年度)で、国が管理する橋梁のうち、管内で健全性判定区分3(早期措置段階)が193橋あることを報告した上で「点検結果に応じて修繕を実施する際は協会の皆様方のご協力が必要になる。橋梁の長寿命化を図っていきたい」と述べた。
 川畑会長は全国で激甚災害が発生していることに触れ「橋梁の被災においては協会の総力を持って対応する。災害に至る前に計画的な強靭化をお願いしたい」と語り、橋梁の架替えを含めた対策について検討を促した。さらに、「令和に入ってから新設橋梁が少なくなっている。技術力が未来に渡って維持され、若い人材が将来に希望を持って働ける業界にしたい」と述べた。
 意見交換ではまず、協会側が8月に静岡県の国道1号バイパス工事現場で8人が死傷した橋げた落下事故を受け、現場安全対策を報告。また、23年度重点活動テーマのうち▽長期安定的な鋼橋の採用と発注▽中長期の具体的発注見通し情報の開示▽強靭化に向けた橋梁事業の推進▽時間外労働の上限規制適用、週休2日の達成▽一括審査方式など有効な入札・契約方式の推進▽BIM/CIMデータ連携活動▽新防食技術によるメンテナンス事業の効率化▽技術者の有効活用▽施工の実態を反映した適正な工事価格―を要望し、局側から回答を求めた。
 そのほか、鋼橋工事における段階選抜方式の適用や遠隔臨場検査活用ガイドライン活用などについても話し合った。

hokuriku