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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/09/28

【群馬】産学官金まちづくり事業、旧一葉亭解体、10月、3月に発注へ

みなかみ町が2021年度から取り組んでいる、産官学金連携による魅力ある観光拠点整備事業において、旧一葉亭解体工事の第2期を10月中旬に、第3期を24年1月にそれぞれ発注する。入札方式は共に調整中。設計は亦野建築設計事務所(前橋市)が担当した。
解体工事が進む旧一葉亭は本館、新館、遊技場、エネルギーセンターなどの建物群から成る16年に閉館したホテル。現在の所有者は町になっている。水上温泉街の景観と賑わいに影を落とす、廃旅館の解体と利活用の検討を進めている中で、旧一葉亭の解体が決定した。
10月中旬に発注する第2期工事は2月末までの工期で、ホテル敷地内にあるRC造2階建ての社長宅、延べ床面積280uを解体する。工事費には9月補正予算に計上した4464万9000円を充てる。
第3期工事は23年度から24年度までの2カ年で、本館とエネルギーセンターの取り壊しを予定している。延べ床面積は本館1万881u、エネルギーセンター1691u。24年1月下旬に公告または指名を行い、3月議会で承認を得た後、同月内に工事に着手したい意向。工期は24年12月末まで。工事費として9月補正予算に24年度の債務負担行為5億850万円を設定している。なお、旧一葉亭解体工事は、第3期で完了となる。
また、第3期解体工事に先立つ本館とエネルギーセンターの耐震調査業務については、10月上旬に委託を予定している。調査委託には、9月補正予算で確保した委託料4498万5000円の一部を充てる。
22年度には解体の第1期工事として、RC造地上7階建ての新館の1階部分を残し、地上6階分の延べ床面積3421uと、遊技場全体の延べ床面積2527uを解体。月建設(みなかみ町)が施工した。
解体工事費には町の予算のほかに、第1〜3期とも観光庁の「地域一帯となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業」の交付金の利用を申請している。
解体後の旧一葉亭周辺については今後、自然を体感できる新たな観光拠点とするべく連携プロジェクトで検討を進めている。
産官学金連携まちづくり事業は、町と群馬銀行、オープンハウスグループ(東京都渋谷区)、東京大学大学院工学系研究科の4者が包括連携協定を締結し、地域活性化や住民サービス向上に向けたまちづくりに取り組むもの。水上温泉街での廃旅館の増加を背景に、廃業した旅館やホテルなどの解体や利活用を進めている。
同町では、魅力ある観光拠点整備事業として、26年の夏ごろには新たな観光拠点のスタートを見込んでいる。