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日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/10/05

【埼玉】伊奈町 新庁舎整備事業者選定をプロポで予定、事前に要求水準書案を公表

 伊奈町はプロポーザル方式で予定している新庁舎整備事業者の選定へ向けて、公示に先立つ形で要求水準書の素案を明らかにした。事業方式は設計・施工を一括とするDB(デザインビルド)方式を予定。公募条件を精査するため、事業者からの意見を募る。今後は実施要領・要求水準書の調整を進めつつ、12月以降の議会で新庁舎整備事業費を要望。予算の可決を経て正式に事業者選定を開始する流れを見込む。
 町は老朽化が進む現庁舎の建て替えを計画中。2021年度に策定した基本構想・基本計画から方針を練り直し、総事業費を約60億9500万円と試算する基本構想・基本計画の追補版を9月に公表している。今回明らかにした要求水準書の素案において、追補版に基づいた庁舎整備方針の詳細を明らかにした。
 新たな庁舎は本庁舎(延べ床面積8350u程度)と別棟(同約700u)の2棟を建設する計画だ。同時に一般駐車場(総駐車台数100〜110台)や身障者用・EV車用駐車場、駐輪場(総駐輪台数140〜150台)を設ける。敷地は現庁舎が立地する約1万1048uを充てる。
 庁舎内には現庁舎が有する「行政執務機能」や「議会機能」に加え、地域コミュニティの場となる「交流機能」、災害対策本部機能を始めとする「防災拠点機能」などを整備する。そのほか、施設全体において来庁者が利用しやすい導線や空間を確保する「町民サービス機能」も導入。バリアフリー・ユニバーサルデザイン導入を推進する。
 さらに「複合化機能」として、図書館・観光協会・消防団第2分団の3施設機能を集約する計画となっている。図書館については13万冊を所蔵できる規模を想定。観光協会機能としては、飲食品やグッズなどを販売できるスペースを備える。第二分団機能に関しては別棟に確保し、分団車庫や団員詰所などを整備する見通しだ。
 新庁舎整備基本構想・基本計画の追補版では、今後の工程として本年度内にもDB事業者選定を開始する考えを示している。事業者の決定後は24〜25年度に基本・実施設計、25年度内から工事に入り、27年度に新庁舎を供用する流れを目指す。