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北陸工業新聞社
2023/10/16

【石川】プロポ近く5社でプレゼン/中川美術館の改修基本設計/白山市

 白山市は、旭町地内「市立松任中川一政記念美術館リニューアル改修工事基本設計業務」の候補者選定にあたり、近くプレゼンテーション・ヒアリング(審査会)を実施する。5社が独自のプランを発表する。
 公募型プロポーザルで県内外の10社が参加表明し、書類審査で5社に絞られたという。今回のヒアリングを経て、11月上旬にも事業者と契約を締結したい考えだ。基本設計の委託期間は24年3月29日まで。業務委託料の上限額は922万円、建設費の上限は6億7000万円(税込み、外構工事費は除く)。
 既存施設の規模はRC造平屋建て405平方メートル。1986(昭和61)年に建設され、築後約40年が経過している。施設の老朽化が進んでいることに加え、収蔵庫のスペース不足やバックヤードがないため、展示物の搬入出などに支障をきたしている。このような状況を踏まえ、500平方メートル程度を増築するとともに現施設の長寿命化改修工事も施す。
 計画によると、展示室やロビーといった来館者ゾーンの魅力アップに向けた改修、作品の適正管理へ収蔵庫の機能強化、空調設備の更新、照明のLED化などを実施する。JR松任駅南緑地の一部を同美術館の敷地に用途変更し、駐車場や荷捌きスペースなど外構も含めた総合的な整備を行う。敷地面積は3303・64平方メートル。2026年度中のリニューアルオープンを目指す。
 中川一政氏は、日本洋画壇の巨匠で文化勲章受章者。同美術館では、松任地区に縁が深い中川氏の絵画や書、陶器など様々な作品を所蔵する。JR松任駅前は「松任ふるさと館」などが立地する文化ゾーンとなっている。同美術館の安全性と機能性、魅力向上を図り、さらなる誘客促進や地域活性化につなげたい考えだ。

hokuriku