トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2023/10/23

【大阪】特別教室への空調設置 使用状況を鑑みて対策を 

 大阪府立高校の特別教室への空調設備設置率が普通教室と比べて低い割合であることを受けて、大阪府教育庁の鳥井昭宏施設財務課長は、特別教室の使用状況を検討した上で、設置率向上に向けた対策を講じる考えを示した。10月11日に開かれた府議会教育常任委員会で橋本ゆうと委員(大阪市福島区および此花区、大阪維新の会)の質問に答えた。
 文部科学省の調査によると、2022年9月1日時点で府立高校の普通教室における空調設備設置率が100%なのに対し、特別教室の設置率は56・5%(6436室中3637室)にとどまっている。府は、04年度に設置した普通教室の空調設備の更新や体育館への設置を進めている他、支援学校の特別教室への設置も18年度から取り組んでいる。
 鳥井課長は、府立高校の特別教室について「各校の音楽教室とLAN教室には空調設備を整備した。この他、各校で使用頻度が高い視聴覚教室など3教室についても整備を進めている」と説明。その上で、「平均気温の上昇や猛暑日の増加といった環境変化を踏まえ、特別教室の使用状況などを検証した上で、生徒の学習環境の改善に必要な対策を検討する」と答弁した。
 橋本委員は、「生徒の健康や体調管理、学習意欲向上などの観点から空調設備の設置は早急に実施すべき課題」と強調。また、空調設備のない教科準備室を自席としている教員もいることについて触れ、「労働環境改善の観点からも計画的に空調設備を設置すべき」との考えを示し、早期の整備を求めた。
 教科準備室への空調設備設置について鳥井課長は、「職員室内に全ての教員の席が確保できない学校については各校の状況を確認しながら個別に対応していく」と話した。