トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

滋賀産業新聞
2023/10/31

【滋賀】湖南市 市庁舎の整備

 湖南市は、推進する「湖南市庁舎整備事業」について現在、4基本計画の策定に取り組んでおり、現庁舎の耐震改修や増改築の検討を含めた見直しを進めていく。なお、同基本計画はサンワコン滋賀支店(守山市)が担当。
 同市では、これまでに建設から45年以上経過する東庁舎、西庁舎、その他の行政施設における耐震機能不足や建物の老朽化、庁舎機能の分散などが課題となっていたことから、各施設の機能集約を前提とした東庁舎の建替えを検討。人口減少に直面する中で行政と地域が連携を図りながら、小規模多機能自治の取り組みを進めていく方針を固めた。一方で、財政規模自体が縮小していくことが見込まれること、さらに建材資材の高騰により庁舎整備を取り巻く建設環境も大きく変化している状況にある。
 こうした中で、各検討を進めている現在の東庁舎は、中央1丁目1番地の敷地9316・86平方b内に、RC造5階建、延5887・15平方bの施設1棟を78年(昭和53年)に建設。駐車台数は約140台を収容可能。また、西庁舎は敷地面積3115・56平方b内に、RC造5階建、延2653・92平方bの施設1棟を77年(昭和52年)に建設し、駐車台数は約150台を収容可能としている。今後の庁舎整備のあり方については、各施設の機能を集約する全面建替えを前提に考えるのではなく、現庁舎の耐震改修や増改築の検討等を含めより効果的、経済的な整備方法を模索していく。
 過年度の庁舎整備事業における取り組みは、東庁舎を建て替えし周辺の公共5施設を集約、庁舎機能とその他公共施設機能を備えた複合施設を建設する「複合庁舎整備事業計画」を策定。▽市民の安全・安心な暮らしを支える拠点となる庁舎▽市民に開かれた誰もが使いやすい庁舎▽社会情勢の変化に対応できる長寿命で柔軟性の高い庁舎▽環境に配慮した庁舎―の4つの基本方針を打ち出し、計画的に事業を推進していく考えであった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大によって経済情勢が不透明な状況に陥ったことに加え、今後も感染症対策関連予算が必要との考えから、前市長の谷畑英吾氏が着工先送りを発表。その後、任期満了に伴う市長選で生田邦夫新市長が誕生。新たな市の舵取り役となった生田市長は、就任後初の市議会定例会で「同計画は時間をかけてあり方を見直すことから当面は議会提案しない」と表明。その後は周知のとおり、確保していた事業費の一部をコロナウイルス対策費等へ予算配分したことや、市長が課題と示している浸水被害防止のための河川・池の改修等の災害対策、市を二分する野洲川の新たな橋の建設・主要道路複線化等の交通インフラ整備など、安心・安全なまちづくりのための基盤整備等を優先して実施し、安心・安全で住みよいまちづくりに係る各種事業が進められた。

提供:滋賀産業新聞