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建設新聞社
2023/11/01

【東北・福島】福島追悼祈念施設の管理棟建築を再公告

 東北地方整備局は、福島県に設ける国営追悼・祈念施設の中核的建造物となる円筒形施設(管理棟)建築工事について、10月31日付でWTO対象一般競争入札を再公告した。総合評価は技術提案評価型S型。
 当初は9月に開札して数社が応札したものの、予定価格超過で不落となった。このため積算と実勢価格の乖離が著しい5工種(鉄筋、コンクリート、型枠、防水、左官)を対象に見積活用方式を採用し、見積もり後の採用単価は公表する。また、配置予定技術者の資格要件を緩和したほか、エレベーター工事を除外した。前回公告から5カ月ほど経ったが、実質工期は22カ月で変更していない。
 参加資格は、企業については前回と同じで、建築工事1200点以上。2008年度以降に元請けで完了した、RC造かSRC造の地上1階建て以上で延べ1000平方b以上の美術館または博物館、展示施設、図書館などの新営工事実績があること。
 技術者は、住宅や倉庫、工場、体育館といった用途以外でRC造かSRC造またはS造の地上1階建て以上の施工経験を求める。当初公告からの変更点は、構造要件にS造を含め、面積要件を削除した。
 申請書と技術資料は今月28日まで、見積価格書と根拠資料は12月25日まで受け付ける。入札の締切は24年1月30日とし、2月5日10時30分に開札する。
 国営追悼・祈念施設および福島県復興祈念公園は、福島県双葉町と浪江町にまたがる前田川の河口部約48fに整備。東日本大震災による複合型災害からの復興へ、追悼と鎮魂の場として、また教訓と知見を世界に発信する施設となる。
 円筒形施設は国営施設のうち「追悼と鎮魂の丘」を構成。管理棟はRC一部S造地下2階地上1階建て、延べ1937・32平方bで高さは16・5bほど。設計はアール・アイ・エー・プレック研究所JVがまとめた。主要資材はコンクリート約7000立方b、鉄筋約860d。本体建築と外構を施工する。3カ年国債を設定しており、工期は26年1月31日で、余裕期間は24年3月31日まで。施工地は福島県浪江町中浜ほか地内。
 技術提案のテーマは、管理棟の品質保持および耐久性確保に関し、躯体コンクリートの品質確保対策について3提案。当初公告は同じ課題に対して4提案だったが1つ減らした。このほかICT活用等による生産性向上に関し、現場施工または施工管理での取り組みについて1提案。
 なお電気設備工事はユアテック、機械設備工事は第一設備工業が担当する。

 提供:建設新聞社