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建設経済新聞社
2023/11/02

【京都】京都府舞鶴警察署新築工事基本・実施設計業務 プロポで内藤建築事務所を選定

 京都府警察本部は10月31日、WTO対象で公募型プロポーザルの京都府舞鶴警察署新築工事基本・実施設計業務について、内藤建築事務所(京都市左京区)を候補者に選定したと発表した。
 プロポには、久米設計大阪支社、内藤建築事務所、山下設計関西支社の3者が参加。「警察署の特殊性をよく理解した上で、コストを抑えつつ、高い省エネルギー効果と長寿命化が期待され、また警察署に必要な機動性・機能性の実現可能性が高い案である」と評価され、総合点が最も高い82・90点を獲得した内藤建築事務所を選定した。
 今回の業務は、舞鶴警察署本庁舎及び東庁舎の機能を1庁舎に集約することにより、迅速な指揮系統の確立と利便性を確保し、治安機能及び防災拠点機能を強化するとともに、脱炭素社会の実現に向けた省エネ性能を充実させた庁舎に建て替えるための基本・実施設計を行うもの。
 業務概要として、京都府舞鶴警察署新築工事に係る基本・実施設計業務を行う。庁舎整備に附随する外構整備、インフラ整備、仮設計画等及び建築基準法、バリアフリー法等の関係法令に係る協議や手続き、建設予定地の地質調査を含む。
 新庁舎はRC造4階建、延約5220uを予定。
 計画地は舞鶴市北田辺51他。
 契約期間は令和7年3月14日(基本設計図書の提出は令和6年3月22日、概算工事費の提出は令和6年8月9日)。
 委託上限額は2億3426万8100円(税込)。
 担当部署は京都府警察本部総務部会計課。
     ◇     
 舞鶴警察署については、現在の2庁舎運用から庁舎を統合、移転して新庁舎を建設する計画。令和5年度は基本設計業務、地質調査等にとりかかる。
 施設の老朽化が著しく、耐震性も不足しているため、令和4年度6月補正予算で早期建替えに向け基本計画策定費を予算化。現在の2庁舎(本庁舎…旧舞鶴西警察署、分庁舎…旧舞鶴東警察署)の運用から、庁舎を統合し事案対応能力を強化する。
 昭和40年3月築の本庁舎(旧舞鶴西警察署)(舞鶴市南田辺9、敷地面積約3500u)は、本館がRC造3階建、延959・26u、別館が軽量S造2階建、延251・16u。
 昭和54年5月築の分庁舎(旧舞鶴東警察署)(舞鶴市浜2014、敷地面積約3800u)は、本館がRC造3階建、延1811・39uで、車庫・倉庫(RC造2階建)がある。
 舞鶴警察署を巡っては、舞鶴市がかねてから建替えを要望。建替えの早期実現と、警察署用地の利活用によるまちづくりの実現に向け、京都府と協議を進めた結果、移転先を現庁舎から北方向約200mに位置する旧舞鶴市民会館跡地(舞鶴市有地。舞鶴市北田辺51他の敷地面積4032・31u(西側水路部分を除く)に決定。用途地域は第一種住居地域(指定建ぺい率60%、指定容積率200%)、商業地域(道路境界から25m/(指定建ぺい率80%、指定容積率400%))。
 新庁舎はRC造4階建、延約5220uを予定。
 基本計画策定時(延6382・50u)の総工事費は約47億4000万円(税込)と算出していた。
 令和5年度当初予算には舞鶴警察署整備費として7500万円を計上するとともに、限度額1億7000万円(期間は令和5年度〜6年度)の債務負担を設定した。
 スケジュールによると、令和5〜6年度に基本・実施設計を行い、7年度から埋蔵文化財調査などを進めた上で建設工事に着手し、8年度〜10年度にかけて建設工事を進める予定。
 なお府は、令和3年12月策定の「府庁の省エネ・創エネ実行プラン(第2期)」において、建物で消費する年間のエネルギー収支を正味ゼロにするZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化について、今後予定する府有施設の新築・建替・大規模改修で原則ZEB Ready以上を目指すことを盛り込んだ。
 基本設計の段階において、ZEB化の比較検討を行い、方針を確認の上、実施設計を行う。