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北陸工業新聞社
2023/11/07

【石川】三代目の店舗、営業開始/日銀金沢支店広岡に移転/災害に備えた設備充実

 日本銀行金沢支店は6日、金沢市広岡3丁目の新営業所の営業開始記念式典を行い、業務を開始した。三代目となる新店舗は駅西の街並みと調和し、北陸3県における中央銀行としてのサービス提供に務める。
 式典では日銀の内田眞一副総裁が「約2年の工期を経て、営業開始を迎えることができた。支店の役割である銀行券や貨幣の供給、金融経済情勢調査をしっかり果たしたい。災害に備えた設備も一新し、業務継続力を格段に引き上げた」とあいさつ。吉濱久悦金沢支店長は「三代目の営業所として香林坊時代の感謝を忘れず、中央銀行として責務を果たし、一層親しまれる営業所にしていきたい」と述べた。引き続き、馳浩知事、安宅建樹石川県商工会議所連合会会頭、金森敬北陸財務局長、杖村修司県銀行協会長、忠田秀敏県信用金庫協会長、細田正県警本部長が加わってテープカットを行った。
 新店舗は外装材を金沢の町並みの黒瓦をイメージしたダークグレーの色調に仕上げ、ステンレスパネルやガラスを用いることで現代的なデザインが多い周辺地域、環境との調和を図った。1階エントランスホールの内装材には戸室石を、2階ホールには能登ヒバ、珪藻土を用いた。電力や通信のバックアップは二重化を確保した。全国の本支店では初のエアフローウィンドウ採用し、放射空調設備も導入。ZEB Readyを達成。
 建設規模はSRC造一部RC造、S造3階建て延べ6937・96平方メートル。免震構造による耐震性を有する。施工は清水建設など、設計は松田平田設計(東京)が担当。総工費は約66億円。
 金沢支店は1909(明治42)年3月に金沢出張所として開設され、2年後、支店に改称した。日本海側では最初に設置された支店。54(昭和29)年8月に旧支店が改築竣工し、2009(平成21)年3月に支店開設100周年、19(同31)年3月に開設110周年を迎えた。

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