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北陸工業新聞社
2023/11/08

【富山】技能者の処遇改善へ認識共有/北陸ブロック監理課長等会議

 国土交通省と新潟・富山・石川県の2023年度下期「北陸ブロック監理課長等会議」(入札契約担当課長会議)は7日、富山市の県民会館で開き、公共工事の品質確保と建設業の担い手の中長期的な育成・確保に向け、技能労働者等の処遇改善や公共工事の円滑な施工確保などに関し、一致協力して取り組むことを申し合わせた。
 この日は新潟と石川の両県、オブザーバーである新潟市の担当者はオンラインで参加。冒頭、国土交通省不動産・建設経済局建設業課入札制度企画指導室の津國眞明課長補佐があいさつし、「建設業では担い手の確保と育成が喫緊の課題。働き方改革を推進し、働く方々の処遇改善を進めることが不可欠」と述べた上で、「労働時間の改善では、来年4月から時間外労働の罰則規定が建設業にも適用され、待ったなしの状況。受注者による生産性の向上だけでなく、適正な工期設定や施工時期の平準化、工事書類の簡素化など発注者側の取組も必要。賃金の改善ではまず、企業が適正な利潤を確保することが必要で、ダンピング受注の防止、資材価格高騰に対する円滑な価格転嫁といった発注者側の取組が重要」と話した。
 さらに、「課題に対応し、建設業が今後も持続可能であるために国土交通省では、法改正も視野に入れた制度的な対応を検討中。建設業を取り巻く諸課題、直近の対応状況を幅広く情報共有し、意見交換させていただきたい」と述べた。
 議題では、(1)持続可能な建設業に向けた制度的対応(2)公共工事の円滑な施工確保=▽週休2日の取組および適正な工期の確保▽施工時期・業務の履行時期の平準化▽法令遵守の徹底▽円滑な価格転嫁の取組▽工事書類の簡素化等(3)技能労働者の処遇改善=▽法定福利費の適切な支払いのための取組▽ダンピング受注の防止・さらなる強化の徹底▽くじ引きによる契約率と総合評価落札方式の活用▽建設キャリアアップシステムの活用−に関し情報を共有、今後の取組方針を確認した。
 国交省から、工事積算における熱中症対策の充実に関する直轄工事の事例紹介もあった。

hokuriku