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建通新聞社(中部)
2023/11/20

【愛知】名市24年度予算要求 土木建築の大型案件

 名古屋市は11月17日、2024年度予算の編成に向けて、各局の要求内容を公表した。一般会計部局の臨時・政策経費(政策的な判断が必要な事業で、各局が配分された財源とは別に要求する事業)の総額は1331億3000万円。本年度当初予算は1130億4700万円。土木では、中村区役所等複合庁舎〜地下鉄本陣駅間を結ぶ地下通路整備の他、名古屋駅西側駅前広場の平面レベル再整備、大江川盛土工事などが注目を集めそうだ。建築は、国際展示場第2展示館の改築や金シャチ横丁第2期、中川消防署増築・リニューアル、小学校統合校の整備工事(3校)と守山区新設中学校、天白特別支援学校増築が大型案件。
 中村区役所等複合庁舎〜本陣駅間の地下通路整備は、事業費6000万円と限度額50億円(期間25〜29年度)の債務負担行為の設定を要求。地下連絡通路は、本陣駅改札付近で開口部を設け、エレベーターで地下2階相当部に下がり、鳥居通沿いを通り、現3番出口に接続。現3番出口北側で複合庁舎側に向かい、市敷地内で庁舎と接続する。全体延長は100b程度。
 名古屋駅ターミナル機能の強化では、事業費21億3400万円の他、西側駅前広場の平面レベル再整備に限度額11億8200万円(期間25〜26年度)、東側駅前広場(地下空間)に限度額1億0400万円(期間25〜26年度)の債務負担行為の設定を要求した。西側駅前広場はデザイン計画を22年12月に公表。可能な限り開放的な空間を確保する他、歩行者空間の拡大、まちの見通しをよくすることでまちとのつながりを強化する。現在の西側駅前広場は面積約1万6000平方b。今回整備の対象は、中央コンコース付近の歩行者空間・広場と、タクシースペースを中心とする空間。
 大江川の地震・津波対策には、事業費17億8800万円と限度額24億0500万円(期間25年度)の債務負担行為の設定を要求した。本年度初弾工事が発注されており、24年度から工事が本格化する。
 国際展示場第2展示館の改築は、限度額207億円(期間25〜29年度)の債務負担行為の設定を要求。新第2展示館はデザインビルド方式を想定。基本計画によると、新第2展示館は展示面積を約1万平方bの1層構造とし、天井高14b、有柱で、床下ピットを設ける。主な諸室は主催者事務室、多目的室、管理事務室、倉庫など。
 現第2展示館は、鉄骨造一部鉄筋コンクリート造2階建て延べ8299平方bで、展示面積は6576平方b。
 小学校統合校の整備工事は、事業費9億7600万円と、工事で限度額105億6300万円(期間25〜26年度)、設計で限度額1億4200万円(期間25年度)の債務負担行為の設定を要求。天白区では、高坂小学校としまだ小学校の統合で、現しまだ小校舎棟を改築する。鉄筋コンクリート造、鉄骨造で延べ床面積は約8500平方b。港区では、野跡小学校と稲永小学校との統合校。改修対象は鉄筋コンクリート造3階建て延べ計6861平方b。増築は鉄骨造で延べ約240平方bを予定。中区では、名城小学校と御園小学校を統合する。改修対象は鉄筋コンクリート造で全体延べ床面積は6127平方b。増築は鉄骨造延べ約50平方bを計画。
 守山区の志段味方面新設中学校には、事業費5億7200万円と、限度額54億8800万円(期間25年度)の債務負担行為の設定を要求した。規模は4階建て延べ約6500平方bの校舎の他、2階建て延べ約4200平方bの体育館棟、プール(平屋約830平方b)。
 金シャチ横丁第2期は、芝居小屋風多目的休憩所の整備で、事業費600万円と限度額18億4700万円(期間25〜26年度)の債務負担行為の設定を要求。施設は鉄骨造2階建て延べ約1270平方bが想定される。
 天白特別支援学校の増築では、債務負担行為限度額29億0300万円(期間25〜26年度)の設定を要求している。鉄筋コンクリート造3階建て延べ5524平方bの増築校舎棟と渡り廊下、鉄骨造平屋15平方bの屋外倉庫棟の整備が見込まれる。
 中川消防署の増築・リニューアル改修は、事業費2億0800万円と限度額13億4200万円(期間25〜26年度)の債務負担行為の設定を要求している。


提供:建通新聞社