トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2023/11/20

【大阪】阪急京都線連続立体交差事業 再評価を審議 

 大阪府の2023年度第4回大阪府建設事業評価審議会都市整備部会(部会長、内田敬大阪公立大学大学院工学研究科教授)が開かれ、阪急京都線(摂津市駅付近)連続立体交差事業の継続を妥当とした。この中で、資材単価や労務単価の上昇、埋蔵文化財調査箇所の増加などにより、前回評価時から全体事業費が約133億円増額するとの報告があった。
 同事業では、摂津市庄屋〜茨木市丑寅の約2・1`(摂津市域約1・5`、茨木市域約0・6`)で鉄道の高架化を実施する。高架化の対象となる駅は摂津市駅。併せて側道の整備と踏切を5カ所除却する。工事は一旦線路を移設した後、現在線付近に高架を建設する仮線方式を採用している。
 建設資材単価や労務単価の上昇により工事費が約87億円増加。また、文化財調査機関との協議の結果、当初埋蔵物文化財調査を試掘で29カ所、本掘で7カ所予定していたものを、本掘116カ所に範囲を拡大。調査費が約14億円増加した。全体事業費は、前回評価時の約375億円から約508億円(このうち工事費約397億円、用地補償費約78億円、調査費約33億円)に増加した。
 摂津市では本年度から、鉄道工事で支障となる市道の付け替え道路工事に着手する。現在、庄屋1号線付け替え道路準備工事の入札を公告しており、12月13日に着工する予定。工期は25年3月5日まで。今後、付け替え道路工事の進捗や用地取得の状況を見ながら、仮線工事に着手。38年度末の供用を目指す。23年10月末時点での用地取得率は約52%で、事業進捗率は事業費ベースで約14%。
 阪急京都線は、列車運行本数が多く踏切遮断時間も長いため、開かずの踏切などによる慢性的な交通渋滞が発生している。踏切を除却することで、沿線の平常時・災害時の交通渋滞を緩和するとともに、鉄道による地域分断も解消する。