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建設経済新聞社
2023/11/30

【京都】給食センター建設の塔南高校第1グラウンド 北側の東吉祥院公園を廃止 校舎敷地等に代替公園計画

 京都市は、中学校の給食センターを建設するため、塔南高等学校跡地の第1グラウンドとして使用してきた東吉祥院公園を廃止する。それに伴い同校跡地の校舎敷地などに代替公園の整備を計画している。
 給食センターの建設予定地について、約2万6000食の給食を調理、配送するために必要な用地を確保でき、調理後2時間以内に喫食可能となる位置関係や工業地域としての用途地域等の条件にも合致する同校跡地に決めた。
 給食センターは、施設の規模や道路状況等を鑑み、同校跡地約3万4300uのうち、久世橋通沿いの第1グラウンド(北側が東吉祥院公園約1万u、南側が約6000uの計約1万6000u)に建設する。
 第1グラウンド北側の東吉祥院公園について、都市計画法に基づき廃止するにあたり、11月22日に近隣住民向け説明会を開催した。
 公園廃止にあたっては、都市計画法第16条に適合する必要があるため、市内に代替公園の整備を計画した上で廃止の告示を行う。
 代替公園としては、同校跡地の校舎敷地の一部で公園整備を予定するとともに、同じ南区の南岩本公園の拡張のほか、伏見西部第四地区8号公園(伏見区)、桃山東第二地区4号公園(伏見区)を予定。
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 京都市の全員制中学校給食を巡っては、国が子育て支援、少子化対策の取組推進を示したことなどを踏まえ、市教委が実施を計画。
 令和5年度当初予算に調査費2000万円を盛り込み、調査は長大大阪支社(大阪市西区)で実施した。
 学識経験者や保護者代表、学校代表らで構成する検討会議を設置して6月から検討を開始し、長大に委託した調査結果等も踏まえ、給食センター方式(給食センターで調理した給食を各校に配送する方式)が最も望ましいとした。
 給食センター方式のイニシャルコストは設計・工事監理費25億8680万円、工事費(調理設備・配膳室等含む)134億5771万9000円、開業準備費2億0800万円の計162億5251万9000円で、ランニングコストは運営・配膳・配送費16億2526万7000円、維持管理費(建物・設備等含む)2億3127万円、15年間で18億5653万7000円の計278億4806万1000円と試算。総事業費(イニシャルコスト+ランニングコスト)は441億0058万1000円と算出。
 給食センター方式のスケジュールは、令和6・7年度に事業者募集、8年度に設計、9〜10年度に施工、10年度中の開始を想定する。
 給食センターは、食に関する学びが深められ、食文化の発信や防災・被災者支援の拠点となるとともに、地域の活性化や文化的で豊かな生活に資する場となるように取り組む考え。