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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/12/07

【群馬】県都市整備課 敷島エリアマスターデザイン案など公表


県都市整備課は、前橋市の敷島公園などが位置する敷島エリアをより魅力ある場所として次世代に引き継ぐため策定中のグランドデザインについて、敷島憲章に基づいたマスターデザイン案とそれを実現するためのデザインコード案のパブリックコメントを月内に実施。意見を募り、それら反映した上で年度内の策定を目指す。
敷島エリアグランドデザインの基本構想編では、敷島憲章として◇訪れる人が地域とつながる スポーツと交流の場をつくる◇こころも身体も元気になれる ひらかれた共創の場をつくる◇地域への愛着や誇りを育み 暮らしの価値向上をめざす◇利根川に接し、赤城、榛名を望む 敷島の風致を次の世代に継承する◇いのちの源として緑と水源を慈しみ未来へ持続させていく◇環境を活かし潤いにつつまれたまちのシンボルを育む−の6項目について定めている。
マスターデザインは、この敷島憲章を踏まえ、50年後の将来像としてのゾーニングと基本イメージからなる。「人と人の交流促進」「エリアの一体化」「敷島らしさの継承」の3つを方針として設定。敷島エリア(敷島公園、浄水場、水産試験場、河川敷の運動場等)を8つのゾーンに区分け。河川敷側はスポーツグラウンドゾーンとフィールドプレイゾーンと、園路などにより公園側と一体化と回遊性の向上を目指したいとしている。
一方で競技場をはじめとする公園側については◇チャレンジ◇スポーツコア◇センター◇カルチャー◇グリーンリビング◇ネイチャー−にゾーニング。「緑地に覆われているスタジアム」「緑地の上からスポーツ大会を見下ろして観戦」などといった活動イメージを掲げ、オープンスペースと賑わいの創出を目指すとしている。
デザインコードはマスターデザインの実現に向け、分野ごと、エリアごとに分類されたデザインの取り決めを定めるもの。デザインコードは、時代が変わっても「不変の方針」として規定する。そのデザインコードの下に、社会情勢などの変化に適応して変更可能な具体的なデザインルールを規定する。
デザインコードの分類は、全エリアで共通とするもののほか、◇動的なエリア特有(各スポーツ競技施設、河川敷)◇静的なエリア特有(ばら園、松林、池)◇文化研究エリア特有(浄水場、水産試験場)−の3エリアに、また、◇ランドスケープ(景観や風景)◇建築(競技場などの建築物)◇サイン計画(情報伝達のための標識など)−の3分野で種別。さらに、アクセシビリティや回遊性などといった15項目に細分する。例えば、全エリア共通の、アクシビリティという区分には「多様な人々が利用できるようにする」という不変のデザインコードがあるが、その下に「施設の正面入口は園路から容易にアクセス可能な位置とする」という具体的なデザインルールが規定されている。
一般的なデザインコードは、モノの配置、素材、色などを規定するが、敷島では訪れる人が利用・活動したくなる機能を重視した、他に類を見ない、敷島独自のデザインコードとデザインルールを体系的に規定する。
同課では、月内にこれらの案を対象にパブリックコメントを実施し意見を聴収。それらの反映を検討した上で、年度内にグランドデザインとして策定する考え。