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日刊建設タイムズ社
2023/12/21

【千葉】年明けに実施計画案/DB方式で上烏田配水池/広域連合ビジョン素案示す/かずさ水道

 かずさ水道広域連合企業団は19日、2023年度第4回水道審議会(会長・太田正・作新学院大学名誉教授)を新田庁舎3階大会議室で開催し、君津地域水道事業統合広域化基本計画の取り組み状況について説明したほか、基本計画を上位計画とする10年間の広域連合ビジョンの素案を提示した。上烏田配水池、上飯野配水池、伊豆島配水池の耐震化に向け、28年度までに順次、整備を進めていく。上烏田配水池の整備においてはデザインビルド方式を採用することとしており、年明けに実施計画案を公表する予定。
 ビジョンは24年度から33年度までを期間とし、企業団が抱えているさまざまな課題に対する目標を設定。施策を具体的に示した上で、計画的に事業運営を推進することを目的に策定する。
 基本理念として「安心できる かずさの水を 次世代へ」を掲げるとともに、目標に「災害に強い施設づくりと危機対応力の向上」「安心で安全な水の安定供給」「経営基盤の強化」を設定し、実現に向けた施策を示している。
 「災害に強い施設づくりと危機対応力の向上」で、配水池や浄水場内施設の耐震化、耐震管への布設更新、非常用自家発電設備の整備を推進。
 配水池の耐震化では、上烏田浄水場、上飯野配水池、伊豆島配水場を優先的に実施し、その他の施設については耐震診断を実施した上で29年度以降に順次、進めていく。
 上烏田浄水場の耐震化に際し、1池あたりの配水池容量を2500m3から3400m3に増やす。配水池整備の基本設計は、22年度に日水コンに委託して取りまとめた。
 大寺浄水場においては24年度以降、急速ろ過池、中間ポンプ棟・活性炭吸着槽、特別高圧受変電所の建て替えを推進。
 非常用発電設備などの整備に関しては、水道用水供給事業で大寺浄水場を29年度以降、十日市場浄水場と中継ポンプ場などの場外施設を25年度以降、また水道事業で三直増圧ポンプ場を24年度と25年度、水源を含む大戸見浄水場を26〜28年度に実施する。
 「経営基盤の強化」では、将来を見据えた管路の整備や、施設統廃合計画の推進による施設の適正化などを進めていく。
 管路については、耐久性・耐震性の高い管材を使いながら、100年以内に1度のサイクルで適切に更新していく。統合交付金を活用できる28年度までは各年度、4市合計の管路総延長2903kmの1・2%以上、29年度以降は同1%以上の更新を目標とする。
 施設統廃合計画の主な施策は▽上烏田、久保、北子安、上飯野の配水区域の統廃合=上烏田・上飯野配水池の耐震性の向上、久保水源・浄水場・配水場の廃止など▽かずさ、俵田の配水区域の統廃合=俵田水源・浄水場・配水場の廃止▽北部調整池を配水施設として活用する直接配水=勝下水源・浄水場・代宿水源・浄水場(袖ケ浦)の廃止など▽宝竜寺受水槽から皿引、宮下高区、大坪山一部への配水=皿引水源・浄水場・配水場の廃止、大佐和水源の廃止など▽小糸大谷浄水場を受水地点として追加=小糸大谷水源・浄水場の廃止▽伊豆島、吉野田の配水区域の統廃合=伊豆島配水池の耐震性の向上、吉野田配水場の廃止――となっている。
 財政収支見通しでは、水道事業の建設改良費に、24〜28年度417億円(24年度80億円、25年度76億円、26年度84億円、27年度91億円、28年度87億円)、29〜33年度313億円を概算。
 水道用水供給事業の建設改良費には、24〜28年度135億円(24年度18億円、25年度27億円、26年度35億円、27年度22億円、28年度34億円)、29〜33年度144億円を見込んでいる。
 今後は、審議会で寄せられた意見などを反映させて案をまとめ、24年1月の経営会議幹事会、経営会議、事業運営懇話会に提示し、2月のパブリックコメントを経て、3月にビジョンを策定・公表する運び。k_times_comをフォローしましょう
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