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建設経済新聞社
2023/12/25

【京都】府立高校の魅力化推進に向け 施設・設備整備構想策定へ

 京都府教育委員会は、魅力ある府立高校づくり推進基本計画をまとめた。
 基本計画は、令和4年3月策定の府立高校の在り方ビジョンに掲げる学校や課程・学科等の配置の在り方、入学者選抜制度をはじめとした府教委が取り組む教育制度等に関する改革について基本的な方針を示すもの。計画期間は、ビジョンの計画期間に合わせて令和13年度まで。
 主な内容をみると、職業学科及び総合学科については、地域バランスや地域の魅力を考慮して学校、学科を配置する。
 府の産業政策や府産業教育審議会における議論を踏まえ、大学や地域の産業界との連携など産業教育の一層の充実及び魅力化を推進する。
 京都府立大学との連携強化では、農林業系専門分野(「農」「林」「食」)の教育内容を充実させるため、中核校を府立大学附属高校とし、大学との相互連携を強化した上で、他校へその成果を波及させる。
 全日制高校の配置等の在り方については、南部地域(京都市・乙訓、山城地域)は「1学年6学級から8学級程度(学校全体で18学級から24学級)を望ましい学校規模とし、地域内での通学利便性や学科を含む高校の設置状況、公立中学校3年生数の将来推移などを総合的に判断して、各地域内における学校の配置及び各校の使命や特色を見直す。ただし、学校規模の一律的・機械的な平準化は行わない」。
 北部地域(口丹、中丹、丹後地域)は「地元地域からの入学状況等も含めて総合的に判断し、更なる小規模化により生じる教育活動の課題を解消するために、ICTの利活用を進め、各地域内における学校の配置・及び各校の使命や特色を見直す」。
 学校配置の見直しにあたっては、政府統計による高校生の平均通学時間を目安として考慮する。ただし、地理的状況等を踏まえ総合的に判断する。
 定時制・通信制課程の魅力化と配置等の在り方について、京都フレックス学園構想による成果・課題を踏まえ、各地域における生徒の状況やニーズに応じて、定時制課程の配置を見直す。その際、現在の定時制課程が果たしている役割、全日制課程との関連性等も考慮して検討する。
 通信制課程では、通学による対面指導とICTを活用したオンライン指導とによるハイブリッド型の学習、転・編入制度の弾力化、通信制課程での履修科目を全日制課程・定時制課程で単位習得可能とするなど他課程との連携を含めた、新しい教育システムの構築を推進する。
 学校施設等の整備では、生徒が意欲をもって学びたくなる魅力ある教育環境とするため、新たに「府立高校魅力化推進施設・設備整備基本構想」(仮称)を策定し、学校の使命や特色に応じた施設・設備の充実や、学校、学科の配置見直しに必要な重点的な整備を進める。
 京都産業をけん引する職業人の育成を担う職業学科設置校では、意欲や目的意識の高い生徒が切磋琢磨できるよう、より充実した教育環境にするため、寮や産業教育設備など特色ある施設等の整備を推進する。
 校舎の大規模改修など、学校施設の長寿命化対策を進めるとともに、空調設備の整備、トイレの洋式化など、快適な教育環境づくりを計画的に推進する。