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建通新聞社四国
2024/01/16

【香川】高松港脱炭素化 コンセプトと骨子明らかに 

 香川県と坂出市は、港湾脱炭素化の実現を含めた高松港の在り方を含めた基本コンセプトと、それを具現化する脱炭素化推進計画の骨子をまとめ、2回目の「高松港港湾脱炭素化推進協議会」の場で示した。今後、骨子を基にした素案を作成し、国土交通省との調整を2024年3月をめどに行う方針だ。さらに同推進計画案を作りパブリックコメントを経て24年度中に同推進計画を策定する。同推進計画には、温室効果ガス排出量の削減や水素の供給などの計画目標と事業内容、実施主体、評価方法や計画期間といった内容を盛り込む。
 脱炭素化の目的を明確にして港湾関係者以外の周辺関係者や住民などの意識を高めるために、土木部以外の県の各部局と連携して「高松港におけるC(Comfortable、快適)∞N(Network、ネットワーク)∞P(Proceed、前進・継続)=iカーボンニュートラルポート)の実現」とする基本コンセプトを策定。
 C(快適)では、県の関係部署が進めるにぎわい創出に関わる事業と連携し、「高松港を訪れる人にとって快適な空間を創造するための一翼を担う計画」という理念を込めた。脱炭素化推進計画では、サンポート高松地区のプロムナード化など周辺環境整備事業と連携して高松港周辺のにぎわいを創出する。また、停泊中のクルーズ客船などの利便性を保った上で脱炭素を実現するための陸上電源の追加導入を検討する。船舶・荷役機械、工場などの燃料転換、電化の促進で排気ガスの排出ゼロを目指す。
 N(ネットワーク)では、坂出港をはじめ他の港の動向を見ながら連携を検討するなど効果的なサプライチェーンの構築を狙い、広域的な協力関係を築いていく。脱炭素化推進計画では、水素やアンモニア、合成燃料のサプライチェーンの構築を目指す。
 P(前進・継続)では、県内唯一の国際コンテナターミナルや国内有数のフェリー輸送拠点としての高松港を持続的に発展させつつ、社会情勢の変化に対応し、必要に応じて計画の見直しを行い、脱炭素の取り組みを前進させる。脱炭素化に配慮し港湾機能を高度化することで競争力を強化しつつ、港湾脱炭素化推進事業の見直しを適宜行うことで社会情勢の変化に対応する。さらに、計画の達成状況の評価とロードマップの更新で協議会として事業実施主体者の取り組みをフォローする。

提供:建通新聞社