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建通新聞社(神奈川)
2024/01/16

【神奈川】県内広域水道企業団 24年度予算案を発表

 神奈川県内広域水道企業団は、2024年度当初予算案の概要を発表した。予算規模(収益的支出、資本的支出)は前年度当初比3・8%減となる635億8909万円とし、一般建設改良費に同20・3%増の107億3700万円、維持管理費などに同11・3%減の202億5100万円を充てる。新規に伊勢原浄水場監視制御設備の更新、西長沢浄水場排水処理施設の耐震補強などに着手。5事業者(神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市、企業団)の施設整備では、23年度内に策定する共通計画に基づく工事の準備を進める。
 21〜25年度の実施計画の4年目に当たり、施設の地震・浸水・停電などの対策や、既設設備の計画的な修繕・更新を行う。管路の更新では、相模原〜当麻間、上鶴間〜下鶴間の代替ルート整備に向けた詳細設計を委託。官民連携では西長沢・相模原浄水場排水処理施設と小雀ポンプ場電気機械設備の更新でDBO方式などの検討を進める。
 主な事業と予算額は次の通り。
【最適な水道システムの実現に向けた施設整備と運用・管理の取り組み】105億5863万円
 ▽三保ダム・宮ケ瀬ダム、飯泉取水堰・相模大堰の堆砂対策―11億4945万円
 ▽水処理施設などの修繕(西長沢浄水場排水処理脱水機修繕、相模原浄水場沈殿池内装機器修繕他)―25億7578万円
 ▽水処理施設などの更新・改良(飯泉ポンプ場導水ポンプ速度制御装置更新、伊勢原浄水場監視制御設備・薬品注入設備更新)―65億9760万円
 ▽管路の保全・更新(送水管路線の相模原〜当麻間、上鶴間〜下鶴間間の詳細設計他)―2億0209万円
 ▽施設の維持管理性の向上(西長沢浄水場の流量計更新に向けた場内配管詳細設計他)―3371万円
【自然災害や多様なリスクへの対応強化の取り組み】31億1677万円
 ▽地震対策(西長沢浄水場排水処理施設の耐震補強、伊勢原浄水場排水処理施設などの耐震診断調査他)―2億5975万円
 ▽浸水対策(飯泉ポンプ場・社家ポンプ場防水壁の設置)―1億5876万円
 ▽停電その他リスク対策(相模原ポンプ場の非常用発電設備増強、社家ポンプ場などの非常用発電設備・燃料タンク更新の検討・設計他)―26億9826万円
【経営基盤の強化の取り組み】2億4111万円
 ▽脱炭素化に向けた取り組み(再生可能エネルギーの導入可能性調査・検討)など▽官民連携の取り組み(西長沢・相模原浄水場排水処理施設の更新〈DBO方式〉・小雀ポンプ場電気機械設備などの更新〈DBM方式〉・いぶき野ポンプ場高圧受配電設備などの更新〈BM方式〉・伊勢原浄水場運転維持管理業務の委託・スマート化などの検討)―1億9602万円

提供:建通新聞社