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北陸工業新聞社
2024/01/30

【石川】能登半島地震/「工事業者用の宿泊所を」/馳知事、復旧現場との時間短縮で/電気、通信は近日中にほぼ回復

 馳浩知事は29日に開いた記者会見で、令和6年能登半島地震の復旧や復興にあたり、被害が大きかった被災地に工事業者用の応急的な宿泊所が必要との見解を示した。移動距離及び時間の短縮により、作業の効率化を図るのが狙い。
 この中で知事は、のと里山海道の一部通止めなどの道路事情により現状片道3〜4時間を要している金沢市から奥能登の被災地への移動について「(日帰りでは)現地での作業時間が限られる」として、作業員が復旧に専念できるよう電気、水道、通信環境が整った宿泊所をはじめ資材、重機、災害関連ごみ捨て場が現地に必要とした。
 加えて被災した建築物、土木施設、電力、通信、上下水道、農業関係の復旧、復興には「数年かかる。県内だけでなく県外業者にもお願いしないといけない」とした。
 この日の会見は「電気」「通信」の復旧がテーマ。知事は地震により最大約3710戸に及んだ停電の復旧状況(28日時点の送電率)について、輪島市と珠洲市で8割以上、能登町と穴水町、七尾市、志賀町では99%に達し、「数日中に一部の地域を除いて解消される見通し」とした。
 携帯電話基地局の復旧に関して、立ち入り困難な一部地区を除き、可搬型衛星アンテナなどを活用して「応急復旧はおおむね終了した」とした。
 電気、通信の復旧に約1カ月を要したことについて感想を求められた知事は「最大の対応をしていただいた北陸電力や送配電、応援業者に感謝したい」としながら「1カ月かかってしまったが、これが能登の現実。今後の創造的復興には道路、水道、電力、通信のインフラ4点セットの強靭化が必要だ」と強調した。

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