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建通新聞社(中部)
2024/02/29

【愛知】安城市 新たな産業ゾーン設定へ

 安城市は、市の産業をリードしてきた自動車産業に自動化や電動化の変化が直面しており、生産体制整備や工場移転の動きが顕在化、工業用地の確保が重要な課題となっていることから、市内企業の流出防止や企業誘致の機会損失を防ぐため、工業用地の確保に向けた新たな産業ゾーンの指定や用地確保などの取り組みを進めている。
 市が現在進めている第9次総合計画においても、土地利用方針として、ものづくり産業の集積地としての恵まれた地理的条件や交通体系を活用し、積極的に企業立地を誘導するとしており、この産業ゾーンの土地利用の方向性を具体化し、戦略的・計画的な企業立地を推進するため、企業立地推進計画を改定している。
 計画における既存の産業ゾーンとしては、都市計画道路安城新田線と都市計画道路安城高浜線の結節点である「北山崎地区」をはじめ、国道23号インターチェンジ周辺の5カ所(高棚北IC、高棚福釜IC、和泉IC、安城西尾IC、藤井IC)などが挙げられており、これに加えて新たな新産業ゾーン2カ所(明祥地区、里地区)を設定。既存の産業ゾーン(重点地区)と合わせて、地区内の道路拡幅など企業立地促進に向けたインフラ整備や地権者への土地利用意向調査、開発方法の検討などを行っていく。
 新たに産業ゾーンとして設定された明祥地区は、県道45号安城碧南線沿いの根崎町新切や東端町明祥北の一部で、既存の工業団地に隣接した立地。そのため、工場拡張や移転用地としての需要が高い。地区内にはすでに幅員9b以上の道路が整備されていることから、大規模区画を希望する企業を誘致し、将来的な市街化区域への編入を見据え、地区計画の策定を検討していく。
 もう一方の新産業ゾーンである里地区は、県道12号豊田今本線の西側で、知立市・豊田市との境目に位置。伊勢湾岸自動車道豊田南インターチェンジに近く、地区東側に既存の工業地域が隣接しているため、産業振興の相乗効果が見込まれている。里地区における今後の土地利用としては、大規模区画を確保するための道路計画を策定し、民間事業者による開発を誘導する他、誘致する企業に応じた地区計画などの開発手法を検討していく。
 既存の産業ゾーンでは、北山崎地区で県道76号線西側の河川配置見直しや道路拡幅など進め、国道23号インターチェンジ周辺では、高棚福釜インターチェンジ周辺で県道47号線南側の道路拡幅や藤井インターチェンジ周辺で国道23号西側の道路拡幅など、民間事業者による開発が行いやすい環境整備を進めるとした。


提供:建通新聞社