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建通新聞社四国
2024/02/27

【愛媛】新今治病院はDBで 支援業務等を4月委託

 愛媛県公営企業管理局は、今治新都市第2地区を候補地として移転・新築する県立今治病院について、デザインビルド(DB)手法により早期整備を推進する。2024年度当初予算案にアドバイザー業務委託費を計上するとともに、整備内容の詳細や事業者の募集・選定手続きなどを検討する会議の運営費用や候補地のボーリング調査費なども確保しており、要求水準書の作成など必要な準備を進める考えだ。アドバイザーと地質調査の委託先は4月にも決める。25年度の事業者選定(入札・契約)と設計着手、27年度の着工、29年度以降の完成を目指す。
 予算の内訳はDB導入アドバイザー業務に2455万円、県立今治病院整備検討会(仮称)の運営に40万円、候補地の地質調査に960万円。計画では4月にアドバイザーと地質調査業者の各選定を行い、5月から要求水準書などの作成と地質調査に着手する。要求水準書(案)は25年1月までにまとめ、2月に医療・建築の専門的知識を有する外部有識者を含む検討会を開催して事業者の募集・選定手続きも含め決定する。
 築後40年を経過し建物本体の老朽化が進んでいる現病院の老朽化対策として県は、23年11月に基本計画を取りまとめた。その中で救急医療や災害医療、周産期医療、小児医療、へき地医療といった他の医療機関では対応が困難な政策的医療や高度・急性期医療の他、感染症医療機能を強化した新病院を想定。島しょ部も含めた今治圏域の中核病院として今治市しまなみの杜1ノ2の敷地約2万8000平方bに移転新築する考えを示していた。
 新病院の病床については一般病床を現在の270床から240床に減らす一方、高度急性期病床は15床から21床に増やすなど、35年の圏域の医療需要推計と医療供給体制の状況に対応していく考え。休止中の精神科病床50床は廃止する。
 基本計画策定支援業務は野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー(東京都千代田区)を代表者とする野村ヘルスケア・長大共同企業体が担当した。
 現在の今治病院(今治市石井町4ノ5ノ5)は、地域周産期母子医療センターを併設し、二次救急、周産期、小児の医療救急、脳血管疾患等の急性期医療や災害医療、感染症医療を提供する。規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ2万0998平方b。提供:建通新聞社