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滋賀産業新聞
2024/03/08

【滋賀】近江八幡市 文化会館の全体改修

 近江八幡市は、出町にある文化会館の全体改修工事を計画しており、近く工事発注する方針だ。
 具体的には、今月もしくは来月早々の公告が有力視されている模様。発注方式は、一般競争入札の実施を想定。工期は12ヵ月程度を見込んでいる。
 主な工事内容は、▽館内5ヵ所の男女トイレのバリアフリー化、衛星器具の洋式化、手洗いの自動水栓化、床の段差解消▽公共下水道への持続及び既存浄化槽の解体▽エレベーターの設置▽現状1130席ある大ホール客席の拡幅検討▽大ホール・小ホールの音響設備改修▽会議室系統のエアハンドリングユニット3台の更新▽床・壁・天井の内装全改装▽外壁・外構改修―など。
 設計は、大村建築設計事務所(長浜市)が担当。
 近江八幡文化会館は、敷地面積6071・1平方b内に、RC造3階建、延5176・54平方bの施設1棟を79年(昭和54年)に建設。主に演劇、演芸、講演会、音楽会等で利用され、施設内には▽大・小ホール▽展示室▽会議室▽練習室―等を備えている。建設から50年以上が経過し老朽化が著しいことから、劣化箇所の改修を順次進めているところで、直近では舞台照明・舞台機構等改修工事を4億4340万円でライフテックミツダ(東近江市)が、トイレ洋式化等改修工事を406万円でツジソト(近江八幡市)がそれぞれ落札し工事を行った。
 関連して、市は過年度に長期的な視点から公共施設やインフラの更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担の軽減・平準化と公共施設の最適配置を実現するために「公共施設総合管理計画」を策定している。内容を見ると、人口1人あたりの延床面積が全国類似団体の平均・県平均よりも高い数値(近江八幡市=4・28平方b、県=3・77平方b、類似団体平均=3・34平方b)にあり、かつ、築後30年を経過し老朽化した建物が約38%も占めており、施設の利用需要を見極め、計画的な更新・統廃合・再配置・施設総量の縮減を図らなければ、公共施設の更新だけでも今後40年間で1612億8000万円(1年平均40億3000万円)が必要となる。公共施設とインフラ整備を現状と同じ構造・同じ面積で維持すると仮定した場合は、40年間で2888億円(1年あたり72億2000万円)。過去10年間で公共施設等の建設や改修に使った投資的経費は、年平均40億7000万円であることから、公共施設とインフラ整備を維持していくとなると、単純計算で1年あたり31億5000万円不足する。この持続可能なまちづくりの実現・厳しい財政状況の観点から公共施設全体のあり方を見直しているところ。

提供:滋賀産業新聞