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日本工業経済新聞社(群馬)
2024/03/11

【群馬】県都市整備課 近くデザインコンペ公告


県都市整備課が進めているクリエイティブシティ推進事業で、前橋駅から県庁までの道路空間等デザインについて、3月末ごろに国内外のデザイナーなどを対象とした国際コンペを公告する。都市が抱える交通サービスの諸課題を解決するため、MaaSなどの新たなモビリティサービスに対応した道路空間や沿道、街並みを含めた、一体的な群馬ならではの独自価値を生み出す街づくりを実現するための構想デザインを策定する。
同事業は前橋市が策定したアーバンデザイン計画と整合を図りつつ行われるもの。アーバンデザインは、まちづくりの方向性や将来像のイメージパースなどのビジョン・プラン編と、具体的な事例を提案し民間の活動を促進するアクション・プラン編で構成されている。策定区域は前橋駅から中心商業地を経て県庁周辺のエリアを含む約158ha。官民を問わず、共通の理念に基づいたまちづくり事業を展開し、魅力ある中心市街地を目指しており、まちなかウォーカブル推進事業の活用を念頭に各種取り組みを進めているところ。
県では、アーバンデザインが目指すウォーカブルなまちづくりと協調する道路空間とすることで現在、さまざまな市民活動が行われつつある中心市街地の賑わいを一層加速する効果も見据え、前橋駅から県庁を結ぶ路線とその街並み等を対象に事業を実施。県道前橋停車場線(前橋駅から本町2丁目交差点まで)の約500m、国道50号(本町2丁目交差点から本町1丁目交差点まで)の約500m、そして市道県庁前通り線(本町1丁目交差点から県庁前交差点前まで)の約500mが対象区間となる。
道路空間等のデザインには、国内だけではなく国外からも著名なデザイナーなどの参画を促すことが必要と考え、国際コンペとすることとした。
スケジュールによると、3月末にコンペ募集要項の公告を県ホームページやツールなどを使用し公開。5月に1次審査(書類審査)、7月に2次審査(プレゼン審査)を実施し最優秀賞を決定する。最優秀者に2500万円、1次審査通過者4人へ100万円を付与するため、9月補正予算で確保した3100万円を活用する。
今回のデザインコンペ対象は、前橋駅から県庁区間の約1500mと県民広場。デザイン提案に係る主な対象事項として◇デザインコンセプト◇道路や周辺環境の分析、スケッチ・図◇道路空間や構造物の概略デザインを説明するための区画図等◇デザインアイデアをイメージできる全景や主要エリアのスケッチ◇地元や関係者への合意形成プロセス−としている。審査には土木学会などの支援を仰ぐ。
コンペ終了後は県と最優秀者が特命随契を行い、基本設計(前橋駅〜県庁前、県民広場)および詳細設計・工事デザイン監修(県道前橋停車場線、県民広場)を推進する。残りの国道50号や市道県庁前通り線などについては、後期区間として改めて詳細設計、デザイン監修の受託者を決める。なお、全体の事業費や整備期間などについては、現時点で明確にできないとしている。
整備区間内に含まれる、県道前橋停車場線と国道50号が交わる前橋市本町2丁目交差点、いわゆる「五差路」は現状、国によって整備に向けた計画段階調査と位置付けしており、県、国、市で連携して交通量調査などを進めている段階。また、駅前広場は前橋市が駅再整備の検討に向けた調整に着手している段階となるため、対象範囲に含まれていない。活用方法を検討している県民広場については、所管する財産有効活用課と連携して進めていく。
県都市整備課では、地域住民等との合意形成を図りながらデザインコンペや基本設計などを進めていくとしている。