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秋田建設工業新聞社
2024/03/12

【秋田】秋田市・南秋田郡のごみ処理広域化・集約化/4月めどに広域化協議会を発足

 秋田市環境都市推進課は、潟上市や八郎湖周辺清掃事務組合(男鹿市、五城目町、八郎潟町、井川町、大潟村)と検討しているごみ処理の広域化・集約化に関し、6年度中の方針決定に向け協議を進める。処理施設の規模など具体的な検討を行う「(仮称)秋田市・潟上市・八郎湖周辺清掃事務組合ブロック広域化協議会」の設置に向け、関係市町村間で覚書を締結した後、4月をめどに協議会を発足させる。来年3月には広域化・集約化に関する方針を市議会に報告する予定。

 人口減少下で持続可能なごみの適正処理を確保していくため、県は市町村と連携し、中長期的な視点で廃棄物処理体制のあり方(ごみ処理の広域化・集約化)を検討する「秋田県ごみ処理広域化・集約化計画」を令和3年度に策定。秋田市については潟上市や男鹿市などの南秋田郡と広域化・集約化を進めることが望ましいとされている。

 昨年7月には秋田市、潟上市、男鹿市などの課長級等で構成する「秋田市・潟上市・八郎湖周辺清掃事務組合ブロック広域化研究会」を発足し、ごみ処理の現状などについて情報共有や課題の洗い出しを実施した。

 第1回ではごみの分別状況、ごみ処理の課題、ごみ処理施設の状況などを共有。第2回では環境省が制定した「広域化・集約化に係る手引き」に基づき、◇広域化集約化の方式 ◇費用分担 ◇ごみの分別区分・有料化 ◇ごみの収集運搬 ◇過渡期のごみ処理方法等−について検討を行っている。

 その結果、必要最小限の施設規模にすることで財政負担を抑制する必要があることなどが共有され、課題としては◇現施設でブロック全体の全量受入れは不可能で、施設整備計画の見直しが必要 ◇施設内や施設周辺などの市内交通量が増加(秋田市)◇焼却施設は10年度まで延命化されており、7年度までに方針を決めることになっているため、早期に暫定的な処理方法を検討する必要がある ◇最終処分場の残容量が12年度までと少ない(潟上市)◇搬送の長距離化でコストが高くなる ◇排出・分別方法の変更が予想されるため、住民理解の促進に向け各地域で早い段階から説明が必要(男鹿市)―があげられている。

 6年度は安定的・効率的な処理体制の構築を目指し、災害発生時の対応なども考慮しながら、研究会で出された課題や各市町村のメリット・デメリットなどを検証。同年度内に広域化・集約化の方針を決定するため協議を進める。

 今年度中に同市を含め関係市町村が覚書を締結。4月をめどに設置する広域化協議会は、年内に3回を開催する予定。12月市議会に検討状況を中間報告し、来年2月の第4回協議会を経て3月中に市議会へ方針を報告したい考え。

提供:秋田建設工業新聞社